炊き出し不足で悲鳴

ホームレス支援用の炊き出し
のコメが足りません

長野県南佐久郡で
「信濃のフードバンク」
としてコメや野菜などを
ボランティア団体に
供給している
「山谷(やま)農場」の
藤田寛さん(38)
=団体職員=から
悲鳴のような訴えが
本紙に届きました。
(菅野尚夫)

供給できない状況に

「山谷農場」は
東京都内の新宿中央公園
上野公園、JR上野駅
地下道、隅田公園の
四カ所で路上生活者に
炊出し用のコメなどを
1999年から提供
してきました。

藤田さんは
「今年は注文が殺到して
供給できない状況に
なっている」といいます

増加している必要量

12月は前年並みの2トン
を目標に農家に協力を
要請しているものの

「それを上回る消費量の
申出がボランティア団体
から寄せられている」と
いうのです。

今年1月から11月まで
54,000食分のコメを
提供してきました。

前年度比で8500食分
増加しています。

新宿中央公園で炊出し
をしている団体は
11月初旬に越年用の
600キロのコメを
受け取っていました。

増えているホームレス

12月に入って900キロの
コメを追加で取りに来た
といいます。

「越年用の炊出し米が
どの位必要になるのか
分からないほどホームレスが
増えています」と
藤田さんは顔を
曇らせます。

日本列島日雇労働者化

藤田さんが
「フードバンク」を
始めたのは
高齢化した建築労働者が
仕事を失い
大量にホームレスに
なっていった事態を
目の当たりに
したからです。

「何とかしなければ」と
仕事の傍ら
活動してきました。

藤田さんは
「現在は非正規労働者の
増加によって
日本列島全体が
日雇労働者化した」と
指摘します。

国は急いで責任果たせ

10年前は、建築労働者が
中心でした。

今は「若者の派遣労働者
から障害者まで広範な
勤労市民がホームレスに
追い込まれています」と
話す藤田さん。

「国の責任で
セーフティーネットを
構築することが
急務です」と訴えます

■元派遣の神宮さん

◆雇用を守れ
◆「派遣村」委員長激励
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