11月15日。男の子は3才と5才。女の子は3才と7才の歳の11月15日に成長を祝ってお宮参りをします。その子どもたちの姿を見ると、あの子どもの頃の懐かしい情景が自然と思い出されます。そのときに子どもたちが手に持っているのが、千歳飴です。 

* 千歳飴・・・さらし水飴を煮詰めた引飴を、紅白に染め分け細長い棒飴につくり、松竹梅・鶴亀などの絵柄の長い手提げ袋にいれたものです。あの棒飴の長さとねばりは、長寿を意味する縁起とも言われています。

ここで“飴” について一言・・・
 “飴”は「あま」、「あまい」が語源とされ、日本書記(720年)にも飴の記述があります。古くは神へのお供え物とされ、平安朝では貴族の薬用にされていました。その後、飴は長い間大きな発展をみないままでしたが、ようやく江戸時代の始め (17世紀初め)になり、麦芽を使い大量に生産されるようになりました。製法は、もち米を蒸し、麦芽の粉とぬるま湯を加え甘酒のようにし、それを漉して煮詰めていました。
 あの千歳飴ができたのもこの頃です。江戸に出てきた大阪の浪人が、飴をつくって千歳飴と名付け浅草寺境内で売り出し大変評判になり、のちにこの名が喜ばれ七五三の祝いやお宮参りのみやげとなしました。
 飴菓子加工品の最高といわれるのは求肥飴ですが、江戸時代の初めにはすでに上菓子としてもてはやされていました。