新免郷谷のエノキ(県指定 天然記念物)
丘陵の北東側斜面(海抜約380m)にエノキの巨樹が生育している。本樹は,樹高約28m,胸高幹囲5.2mで,主幹は,やや南に傾き,地上2.2m辺りで東・西の2支幹に分かれる。西側支幹はすぐまた2岐し,東側支幹はさらに2mばかり上で3岐して,よく茂った壮大な樹冠を形成している。
エノキは東アジアに広く分布する落葉広葉樹で,日本では本州,四国,九州の海抜1000m以下の地域にごく普通に見られる。本件のエノキについては,自然生か植栽か不明であるが,付近に「下峠荒神」と呼ばれる小祠があるので,それとかかわる神木として保護されてきたのであろう。