森湯谷のエドヒガン(県指定 天然記念物)
東城町西部に海抜1009.4m(集落との比高400m内外)の飯山がある。その北東山麓,海抜640m辺りの所に本件のエドヒガンが生育している。本樹は,樹高約25m,胸高幹囲5.06mで,主幹は地上1.5mで南・北の2支幹に分かれ,南支幹はさらに1m位上で2岐し,北支幹は3m位上で水平に近い大きな横枝を出している。樹冠はほぼ球状で,よく発達している。
エドヒガン(ウバヒガン,アズマヒガンとも呼ばれる。)は,本州,四国,九州,朝鮮半島南部及び中国大陸中部に分布するサクラである。広島県内では,自生は少ないが,植栽されて育ったものが各地にあり,特に県東部にいくつかの大木が見られるが,胸高幹囲5mを超えるエドヒガンは,西日本では少なく,本樹は学術上貴重な存在である。