憲法擁護
共産党とも強力
カトリック
東京大司教
岡田 武夫さん
殺戮禁じた9条は
キリストの教え表す

 96条改訂は、憲法を変えやすくする姑息なものです。

「本丸」じゃ9条です。
「戦争が出来る国」への道を作られてしまうことへのおせ恐れを抱きます。

 9条はアジアへの侵略に対する反省の証であると同時に、9条があったおかげで戦後60年以上、日本は戦争で一人も殺さず、一人も殺されずにきました。
9条は、殺戮と復讐を禁じたイエス・キリストの教えを表すものでもあります。
これをなんとしても守り抜きたい。

地上の課題では
共産党と近い位置

 宗教は、命を大切にし、人々の間に平和を築き、人間らしく生きられる条件を築くという使命を与えられています。
しかし、その使命を私たちが十分に果たしてきたかというと、じくじたる思いがあります。

 ローマ教皇・ヨハネパウロ2世は、20世紀の大戦で、全体主義の台頭、基本的人権の蹂躙、平和の破壊という点で、カトリック教会は本質的な使命を果たせなかったことへの反省を促しています。
日本でも、天皇制のもとで結果的にカトリック教会が戦争強力してしまったことへの反省を明らかにしてきました。

 宗教者として、反省を生かし、使命を全うしていくためには、憲法擁護という一点で異なる信条と立場の違う人々との協力も必要です。

 基本的人権や平和の擁護、社会的弱者の保護、金権政治への批判、日本軍「慰安婦」問題はじめ侵略の歴史への反省など「地上の課題」では、共産党と私たちは互いに近い位置にいると感じています。

後の世への責任

 「赤旗」紙上で発言するには戸惑いまありました。
けれども、憲法の危機的状況の中で、きちんと発言できなければ、先人の過ちを批判する立場も失い、後に続く人に対する責任を果たすこともできないと思ったのです。

聞き手・中祖寅一


13年6月9日
赤旗日刊紙要約

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