柔道の金メダリスト、古賀稔彦さんは「指導者は体罰をやめよう」と呼びかけます。
体罰は、選手の成長を止めてしまうし、人間不信になりかねないと危惧しています。 すべての大会で、体罰、暴力をやめようと宣言すること。 文章にして配るなど、体罰をなくす努力をすべきだと思います。
「子供を叩き、罵声を浴びせる指導者がいます。嘉納治五郎先生は、『精力善用』『自他共栄』。他人の役に立つ人間になろうということで柔道を作られたのです。 指導者は皆嘉納先生の代弁者です。 そのことを理解すれば一人ひとりがどんな指導をすべきか見えてくるはずです」 その大会では、子供たちはいきいきと柔道をしていたのです。
「自分は、どんな先生の話なら聞いていただろうか?」と考えました。 結論は、「話を聞き、自分を受け入れてくれる先生」でした。 そこで選手の話を聞くことから始め、なんでも話せるという関係を作ろうと。 選手の悩みや不安を受け止められれば、信頼が生まれ、こちらの思いも伝わることがわかりました。 そんな関係を築く上で、体罰や暴力は必要ないし、逆に妨げにしかなりません。 ■考える力を養う |