時計の問題が
解けぬ息子に
福岡・宗像市
神田亜希子(48歳)
 
 先日、子供の通う中学校で学力テストがありました。
 「自信はないけど良い点とりたいなぁ」とつぶやく息子に、頑張ろうと思っているんだなとうれしいような、点数だけが全てじゃないよと言ってあげたいような、複雑な気持ちになりました。

 今、大学生になっている次男が小学生の頃、算数の時計の問題がどうしても解けなくて「もう無理や」と泣いたことがありました。思わず「おとなになったら時計はわかるけん、もうよかよ、心配せんと」と言いました。
その時の次男のホッとした顔は忘れられません。

 新しいことを知る喜びよりも、わからないというプレッシャーに泣いてしまう勉強って何なのだろうと感じたし、今はますますそれがひどくなっているような気がします。

 子供も親も先生たちも追いつめられて余裕をなくしています。
一人ひとりの子供が大切にされる教育とはどういうことなのか、私たちおとなが責任を持って考え合って、国に対して強く求めていく運動をしていかなければと思います。


2012年2月12日
赤旗日刊紙
読者の広場より