循環型社会へ
 畜産施設から出る糞尿の有効利用や臭い対策に積極的に取組んでいる先進地を視察しました。
スーパー野菜買取

 茨城県結城市のK農場は、約3千頭の豚を飼育しています。
 糞尿とスーパーの残渣、マヨネーズ工場の卵の殻、庭木の選定物(チップ化)等を混ぜ、70度以上の発酵で1月ほどかけて堆肥を作っています。
 堆肥は農家が買い取り、農地10アール当たり何トンの堆肥を入れたかの証明書があれば、スーパーが野菜などを高く買い取ります。

堆肥を固形化

 群馬県沼田市のT農場は子豚4千頭以上を出荷しています。
 豚の糞尿とモミ殻を混入し、60度以上の発酵熱で1月ほどかけ熟成させます。
この堆肥にキノコ生産後の残渣を混ぜ、二次発酵で熟成させます。
 乾燥した堆肥を固形化(ペレット)し、農家には、「使いやすい」と好評。
 施設は完全密閉型で、発酵時の蒸気は集められ、脱臭して外に出します。

脱臭して排出

 平成20年3月竣工の宮城県栗原市の「栗駒有機センター」を、今年1月25日に視察しました。
 栗原市内では、繁殖牛、乳牛、豚を3万頭ほど飼育しています。
栗駒有機センターに持ち込まれた糞尿を一次発酵槽で発酵させます。次にモミ殻やおがくずを混ぜ、二次発酵させ堆肥にします。 
 施設内の臭気は、脱臭して外に出します。発酵温度は75度、堆肥は好評です。