【十二、大蛇.】
 夜も明けようかという頃、いよいよ最後の大蛇退治が始まる。力強い太鼓の響きとともに、須佐之男命が面もはずして「山がかり舞」を舞う。にわかに暗くなり、大蛇があらわれ、火を吹き上げる。寝ていた子ども達も目を覚ます。「とおろ とおろ」という太鼓打ちの掛け声の中で、大蛇は完全に酔っ払ってしまう。それを見計らって須佐之男命が登場、大蛇と戦う。大蛇を退治した須佐之男命は舞い上げの舞を舞って、「八重垣の能」が終わる。