三線の調弦でチューナーを使う場合の注意点

チューナーを使った調弦で、チューナーの使い方が正しくない方を見受けますので、チューナーメーカーの立場で説明します。

チューナーは調弦したい三線の音を、チューナー内蔵マイクか、楽器の振動を拾うコンタクトマイク(ピエゾ素子)と呼ばれるもので拾います。


内蔵マイクで三線の音を拾う場合、静かな場所で三線を鳴らさないと、周囲の音に反応して表示されるメーターがフラフラと揺れてしまいます。

これはチューナーが拾った色々な音のどれに反応して良いのか迷うためです。

大雑把に言うと、チューナーは拾った音のうち一番大きな音に反応しようとします。
ですから騒音の中でも三線を強く弾けばチューナーは反応します。
しかし数秒経つと音が小さくなるので、周りの騒音に音が掻き消されると、またメーターは正しく表示されません。

そこで最近は三線に直接取り付けられるクリップ式チューナーが普及しています。

これはチューナーに楽器の振動を拾うピエゾ素子のマイクが取り付けられていて、クリップで挟んだ三線の音のみを拾います。

これなら騒音の中でも三線の音を拾いますし、音を大きく鳴らせない時に小さく弾いてもちゃんと動作します。

しかし、ここに落とし穴があります。

三線ですから調弦したい弦の他にあと2本弦があります。調弦したい弦以外の弦が鳴り残っていると、先ほどの騒音の中で他の音に反応してしまうという誤動作と同じことが起きます。

チューナーを正しく動作させるには、調弦したい弦以外の弦は音が鳴らないように指で触れるなどしてください。

調弦がほぼ終了すると、ある弦を弾いた時に他の弦が共鳴しますが、共鳴する弦も指で触れるなどして止めたほうが、チューナーはより正確な音程を表示します。

調弦したい弦以外は鳴らないようにすることで、チューナーは迷うことなく弾いた音の音程を正しく表示します。

小さな音でも反応するようになりますので、何度もガンガン弾かなくても、素早く正確な調弦ができるようになります。


【チューナーを使う利点】
・クリップ式のチューナーを正しく使えば、大きな音を出せない場所で素早く正確に調弦できます。

・複数で演奏する場合、キーをBbやCなどと決めておけば、全員が揃わなくても予め調弦を済ませることができるので効率的です。

・琉笛などが演奏に加わる場合、琉笛はキーによって笛を交換しないといけない楽器なので、予めキーを決めておく必要があります。

・一人で調弦の練習ができます。
チューナーで女絃を調弦した後、中絃、男絃を耳で合わせてみて、チューナーで確認してみましょう。 耳とチューナーのズレが無くなるまで練習します。

正確な調弦ができると、三線の響きが変わります。

ズレている時とズレがない時に三線の響きがどう変わるか、違いが解るまでチューナーを使いながら繰り返し訓練しましょう。


【チューナーに頼る事の欠点】
・唄も三線も正しい音程をとることが大切です。チューナーは便利な道具ですが、チューナーに頼ってばかりでは音感を鍛えることはできません。

三線は、琉笛のようなキーが決まっている楽器と合わせないのならば、必ずしもきっちりとした西洋音階で調弦する必要はありません。

 独唱ならば自分の声の高さに合わせることもできますし、斉唱ならば代表の方の音程に合わせます。
その場合チューナーは使えませんので、自分の耳で合わせる必要があります。

・三線はギターのようなフレットは無い楽器です。解放弦をチューナーで正確に合わせることはできても、演奏中に勘所を押さえた音程が正しいかどうかは、自分の耳で判断するしかありません。

  最初は勘所シールに頼っても仕方ないですが、できるだけシールを見ずに自分の耳で正しい音程を判断できるようにしましょう。


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