いきなり本質的で最も説明の難しい所から行ってしまいました

サンバとはご存知の通り音楽ジャンルのひとつです
2/4拍子の音楽で、ブラジル北東部のバイーアが発祥と言われます。バイーアからリオデジャネイロに移り住んだ黒人奴隷が持ち込んだバツカーダと言われる打楽器だけの音楽をベースに、ショーロ等の元々あった音楽要素を取り込んで熟成されたのが今のサンバです

黒人音楽をもとにヨーロッパの舞曲や様々な音楽要素を取り込んで成立し、ブラジルを代表する音楽ジャンルになってしまう所がいかにもブラジルらしいですね

で、ここからがサンバのすごい所
そこから更に新しいジャンルの音楽を生んでしまうんです。最初はサンバ・カンソン、そこから更に発展して色々なジャンルが生まれます。その中の一つは1950〜60年代に全世界で爆発的にヒットします。それがあの「ボサノヴァ」です。
サンバを穏やかなリズムで叙情的な歌詞を乗せて弾き語る独特のスタイルは世界中でブームになります

そして現在も様々な場面でサンバを聴く事が出来ます。サンバは世界の音楽の中心になっている、って言ってもばちは当たりません

・・・どこで流れているんだって?
そう、実はあまりにも普通に溶け込んでいるので皆さん気付かない事が多いのです。一番良く聞けるのがシアトル系カフェ(スタバやタリーズですね)に行くと、約90%以上の音楽が実はサンバ関連です
特に、ボサノバ調になっている音楽の中でいわゆるパレードの曲が普通に演奏されています。ボサノバの元はサンバですから、そんな事が普通に出来てしまいます

私たちが演奏したり、ショーで披露したりするサンバは「サンバ・エンヘード」と言って、リオのカーナバウ(カーニバルのブラジル語読みね)で演奏されている曲が中心で、サンバ・カンソンやボサノバ等を演奏しています
打楽器がメインの編成ですので、ジャズやポップスとは一味も二味も違う音楽ですが、なぜか不思議と引き込まれてしまう、だんだん楽しくなって来る。それがサンバの最大の魅力です

ちなみに、よく「マツケンサンバ」はサンバですか?って聞かれますが、題名だけです。音楽的にも内容もサンバではありませんのでご注意下さい