こういう映画に出合えて

「人間の命に格差が
あってはならない」。

半世紀近く前に
そう主張し、その理念を
貫いた岩手県沢内村
(現・西和賀町)の
故深沢晟雄村長。

映画「いのちの山河〜
日本の青空U〜」は、
その姿を現代に
よみがえらせます。

日本国憲法の誕生物語を
描いた「日本の青空」に
続く大澤豊監督作品。

深沢役の長谷川初範さん
「初主演でこういう映画
に出合えて本当に
うれしい」と語ります。

駄目人間からの出発

深沢は、57年に
沢内村長に当選し、
60年に日本で初めて
65歳以上の医療費
無料化を実現。

映画は生命を守るために
住民と共に力を尽くして
いく様を描いていきます

「戦前、戦中、
理想に燃え職を転々と
したけど、失敗を繰返し
50歳近くなって
無職のまま田舎に
舞い戻ってくる。

いわば駄目人間からの
出発なんですね」

関係者を取材

役を引受けてから、
深沢と時代を共に
した人たちに
”取材”を始めました。

「深沢さんが亡くなっ
た後、沢内村長を務めた
太田祖電さんや、元沢内
病院長、村の職員だった
人、運転手さん。

皆さんが話し出すと
生き生きとして
止まらなくてー」

長谷川さん自身、
熱を込め、とどまる
ところを知らぬ
勢いで語ります。

■乳児死亡ゼロ実現・・・