6月5日(土)、静岡市駿河区のグランシップの交流ホールにて行われましたグランシップ名人会其の七「橘家圓蔵独演会」に行ってきました。
ご出演は橘家圓蔵師匠の他、お弟子さんの橘家仲蔵師匠です。
橘家仲蔵師匠の演目は「家見舞」と「お菊の皿」。仲蔵師匠はお決まりの小噺などで徐々に会場を暖めていきます。噺はとても落ち着いていて、聞き取りやすかったです。
圓蔵師匠の演目は「らくだ」と「反対俥」。圓蔵師匠のまくら話で期待してしまうのは立川談志師匠の話。期待していますとやっぱり出ました。いい人のようですよ、談志師匠。敵に回さなければ(^^)圓蔵師匠の噺は凄い早いテンポで進んでいきます。ご自身も話しておられましたが、支離滅裂な進行をしているように見えますが、しっかり伏線を引いていたりして緻密さも感じます。とにかくお元気でずっと噺を私たちに聴かせてください。



6月1日(火)、静岡市葵区の静岡市民文化会館中ホールで行われた「静岡犯罪被害者支援チャリティ落語寄席柳家さん喬・権太楼二人会」に行ってきました。
今回出演されたのは柳家さん喬師匠、柳家権太楼師匠、柳家さん若さん、柳家おじさんさん、マジックのダーク広和さんの皆さんです。
柳家おじさんさんは前座さん。「おじさん」という名前ですが、見た目と違って意外に若い。でもこの年齢から落語家さんを目指すんですね。演目は「平林」。
柳家さん若さんは二ツ目さん。演目は「粗忽の釘」だったのですが、さん若さんのアレンジは小技が効いていて、少しニヤリとしてしまいます。
続いては柳家権太楼師匠。権太楼師匠を聴くのは初めてだったのですが、本当に面白かったです。演目は「井戸の茶碗」。アクションが大きく、登場人物が活き活きしている話法は素晴らしいです。ただ福山雅治には残念ながら似ていないと思います(^^)
ダーク広和さんは小技の効いたマジック。この人テレビには出ていないとおっしゃられたのですが、僕は何度か笑点で見た記憶があります。今回は席が後ろのほうだったので良く見えなかったのが残念です。
柳家さん喬師匠。演目は「幾代餅」。本当にさん喬師匠の人情噺は素晴らしいです。絶妙な間を置いていくあたりで観客は引き込まれていきます。誠実な登場人物たちの気持ちと言うのが、聴いていてビシビシ伝わってきます。よかったですわぁ。
中ホールは満員のお客さんでした。皆さん満足して帰られたと思いますよ(^^)



5月23日(日)、静岡市清水区の「はーとぴあ清水」で我々が主催します「第4回しみず寄席」が開催されました。
今回のご出演はおなじみの春風亭百栄師匠、桂笑生改め桂文雀師匠、そしてお囃子の恩田えりさんです。
今回百栄師匠は三回のご登場。短い噺を三席披露してくれましたが、最近聴く機会が多い「桃太郎」、今まで聴いた「桃太郎」の中で一番面白かったかもしれない。一気にたたみかけるテンポのよさが素晴らしかったです。
桂文雀師匠はこの春に真打昇進され、ようやく披露興行も終わったところのようです。今回の演目は「猿後家」。猿関係の言葉を発するとヒステリーを起こしてしまう商家の奥さんの噺。テンポが良くはっきりした喋り方で、これからの活躍が期待できそうです。
恩田えりさんは普段は寄席でお囃子さんをやっている方です。今回は三味線を使った音曲を披露して下さいました。寄席で三味線が使われる例などを楽しく説明してくれます。また最後には「かっぽれ」を披露してくれました。清水は「正調かっぽれ」に(最近ですが)縁のある場所なので、偶然でしょうがなかなか良いチョイスだったと思います。
さて第5回のしみず寄席につきまして、ただいま鋭意構想中であります。またお知らせいたします。ご期待ください。



4月24日(土)、静岡市駿河区の「あざれあ大ホール」で第22回駿府寄席が行われ、国王と行ってきました。
さて今回のご出演は柳家さん喬師匠と牧之原市出身の柳家喬四郎さん、そして「笑いの音楽」源氏太郎さんです。
さてまずは喬四郎さんから。演目は「お菊の皿」。皿屋敷に行くおちゃらけた三人が楽しげでしたよ。
「笑いの音楽」源氏太郎さんは、手を使わずにハーモニカを吹いたり、鳴り物を鳴らしながらギターを弾いたり、曲芸的に音を鳴らします。昔の浅草らしい芸風です。ただ「ラップ」は少し違うなと思いました(^_^;)
そして、柳家さん喬師匠。演目は「そば清」と「妾馬(八五郎出世)」の二席。「妾馬」素晴らしかったです。久しぶりに落語で真面目に泣きそうになりました。「語り」に引き込まれていくのがわかりました。
次回の駿府寄席は6月26日(土)、瀧川鯉昇一門会として開催されます。



3月15日(月)、静岡市葵区の寿し鐵さんで行われました「寿し鐵寄席」。二ヶ月連続の開催です。今回も国王と行きましたよ。
ご出演は柳家喜多八師匠。喜多八師匠が寿し鐵さんに見えられるのは初めてとのこと。
本日の演目は「鈴ヶ森」「小言念仏」「うどん屋」の三席でした。小言念仏のお念仏と木魚の独特のリズム感はたまりません。
師匠は柳家小三治師匠のお弟子さんなのですが、「清く、けだるく、美しく」のモットーの通り、ややお疲れな感じで高座に上がります。しかし宝塚歌劇団の話をしだすとテンションが上がり始め、柳家花緑師匠が舞台「宝塚BOYS」で着ていた衣装を着た時のエピソードは本当に目が輝いていました。
「うどん屋」の情けない感じ、最高でした。



3月12日(金)、清水区の清水市民文化センター大ホールにて「笑福亭鶴瓶JAPAN TOUR 2009−2010 『WHITE』」が行われました。この企画は笑福亭鶴瓶師匠ともう一人の噺家さんとの二人会を、ペアの噺家さんの故郷にて行うという企画です。清水で行われた以上は鶴瓶師匠と春風亭昇太師匠の二人会ということになります。
まずは舞台に鶴瓶師匠が上がり「ツルベ噺」を聴かせます。まぁ師匠のトークですな。ここでトリが鶴瓶師匠の新作落語「青木先生」であることが発表されます。そしてこの噺が昇太師匠のアドバイスで完成されるエピソードが話されます。
昇太師匠の噺は新作の「ストレスの海」と古典の「宿屋の仇討」。とにかくコミカルな動き、そして漫才のような素早い突っ込みで今風のエッセンスが落語の中に含まれている感触です。
鶴瓶師匠は「転宅」と「青木先生」。青木先生は師匠の高校時代のエピソードを基にした噺ですが、僕らの学生時代も咳き込む爺さん先生は居ましたわ。チョークの粉を吸うので、教師は呼吸器が悪くなる人がいるのですが、学生時代の先生を思い出しましたわ。
今回は落語の会に初めて行く私の母親と叔母を連れて行ったのですが、二人とも大満足でした。まぁ大物二人の会でしたので、当たり前かもしれませんが…。



3月6日(土)、清水区のテルサで清水酒販協同組合さん主催の「清水お酒落寄席」が開催されました。何度も言いますが、お酒にかけて「お洒落寄席」が「お酒落寄席」になっているんですよ。
さて三回目の今回は浜松市ご出身の瀧川鯉昇師匠、島田市ご出身の三遊亭遊喜師匠、そしてこの春に真打昇進が決まっている瀧川鯉之助さんのお三方。
一人一席づつガッツリ聴かせる構成です。
まずは瀧川鯉之助さん。ネタは「浮世床」です。枕で鯉昇師匠をイジる場面があったのですが、舞台の袖にいる師匠の姿を見てかなり慌てたようです。真打になってこれから伸びていく期待できる噺家さんだと思いましたよ。
続いては三遊亭遊喜師匠。ネタは「鰻屋」。素人が鰻を捕まえる様が師匠の芸風に合っていると思いましたね。浅草の街を歩いていく光景が目に浮かびました。
トリは瀧川鯉昇師匠。ネタは「二番煎じ」。まぁとにかく芸が細かい!役人がやってきて鍋をかき回す様は本当に大笑いです。それから絶妙な間がたまらないです。
お客さんも充分満足していただけたと思います。
鯉昇師匠達には、また清水落語王国の企画で高座に上がっていただきたいと強く思いました。
写真はマイクチェックをする鯉之助さんと鯉昇師匠。



2月27日(土)、清水区蒲原の「よし川」さんで第3回のよし川寄席が開催されました。
ご出演は最近すっかりお馴染みの桂都丸師匠。師匠の会は毎回とても楽しみです
今回の演目は桂三枝師匠作の新作落語の「鯛」と「はてなの茶碗」。「鯛」は絵本にもなるほど成長した噺。料理屋のいけすの中の新人の鯛とベテランの鯛の会話が、関西の言葉と相まってとても面白く聴けます。古典の「はてなの茶碗」も何度か聴いた噺なのですが、やはり本場の上方モノは面白いです。
会の後の懇親会。師匠や師匠の大学時代のご友人達と楽しい時を過ごさせていただきました。よし川さんのお料理もとても美味しかったです
写真は新蒲原駅で師匠を囲んで。落語王国のメンバーと師匠のご友人と撮りましたよ。



2月8日、静岡市葵区で開催された寿し鐵寄席さん。
今年初めての会に国王とお伺いしました。
今回の寿し鐵寄席さんは古今亭菊之丞師匠をお迎えしての一人会。菊之丞師匠は昨年に引き続き二年連続のご出演です。
本日の演目は「二番煎じ」と「唐茄子屋政談」。冬らしい定番の噺である「二番煎じ」と、少し季節感はありませんがグッとくる人情噺の「唐茄子屋政談」。二つの噺をじっくり聞かせていただきました。
菊之丞師匠は端正なお顔もそうなのですが、滑舌のよさも手伝ってスマートな落語が魅力的です。最近の人気も納得がいきます。
さて次回の寿し鐵寄席さんは柳家喜多八師匠を迎えて3月15日に行われる予定です。



2月5日、静岡市清水文化センター中ホールにて開催されました「第14回清水みなとライオンズ寄席」に国王以下2名で行ってまいりました。
今回は四代目江戸家猫八さんの襲名披露ということで、お客さんもたくさん入場いたしました。
今日のご出演は落語は三遊亭歌る多師匠、漫才の青空球児・好児のご両人、紙切りの林家二楽さん、そして本日の主役である四代目江戸家猫八さんです。
まずは三遊亭歌る多師匠の落語です。演目は「片棒」。本来は三人の息子に、父親が自らの葬儀の内容を聞く噺ですが、歌る多師匠らしく三人の娘さんに置き換えられていました。時間の都合で二人目の娘さんで終わって「片棒」が出てこなかったのが残念です。
青空球児・好児さんはテレビでは見せない「ヅラトーク」には笑いました。このご両人本当に声が大きい!また体を使ったネタはまだまだ若い者には負けないといった気概が感じました。ゲロゲーロが出なかったのが残念。
林家二楽さんの芸を見るのはこれで三度目でしょうか?相変わらず素晴らしいハサミ捌きです。お客さんのリクエストに臆することなく答えていきます。今回のOHP影絵も幻想的でした。
そして本日のメイン、四代目江戸家猫八さんです。実物を生で拝見するのは初めてです。いつもテレビの向こうで見るだけでしたが、本物の鶯の「ホーホケキョ」はホール全体に響き渡る素晴らしいものでした。
色物中心の今日の会でしたが、素晴らしいメンバーの芸には感服いたしました。


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