乳頭分泌液採取ＮＡＦ研究この研究は、乳癌のリスク評価、早期発見を目指した臨床研究検討です。
皆様のご協力により現在の技術では発見困難な早期乳癌の発見、乳癌罹患危険度の正確な判定による予防、検診プログラムの導入により乳癌の発生率、死亡率を逓減させるためのプロジェクトです。
研究グループの紹介
本研究はNPO法人バイオマーカーがん予防フロンティアの研究活動の一部として行われており、大塚ブレストケアクリニック、東京都立駒込病院の医師主導にて行われる臨床研究です。研究の妥当性、倫理性の審査を東京都立駒込病院倫理委員会にて審査及び承認されております。
研究内容と方法
乳房に何の異常もない方であっても、乳房に加温、マッサージ、乳頭の吸引をかけることにより少量の分泌物が得られることが知られております。この分泌物をNipple Aspiration Fluid(NAF)と呼びます。和訳しますとNipple(乳頭)からAspiration(吸引して)得られたFluid(液体)という意味です。
NAFにはその方の乳腺の状態をあらわすマーカーが含まれていると考えられており、NAFの解析により早期乳癌を示唆するマーカーや乳癌罹患リスクと関連のあるマーカーを探すことを目指します。
研究実績
2006年2月～2008年7月までに74名のボランティアの皆様に御参加頂き、約50％の方からのNAFの採取が可能でした。
今後の見通し
乳癌の早期発見、予防検診プログラムをもっとも必要とするのは今現在わかっている危険因子をお持ちの方々であります。
血縁のあるご家族に乳癌になられた方がいる、反対側の乳癌の既往がある、良性の乳腺腫瘤の手術既往がある、出産経験がない、初潮年齢が早いなど危険因子のある方の積極的なご参加をお願い申し上げます。
また、上記危険因子のない方のデータも研究上は非常に重要でありますので、危険因子のない方のご参加も心よりご期待申し上げております。