 「ほほえみ通信10月号」ﾋﾟﾝｸﾘﾎﾞﾝあだち10月31日 台風も無事に通過し、曜日を日曜に移しての「ﾋﾟﾝｸﾘﾎﾞﾝあだちﾐﾆｳｫｰｸ＆講演会2010」に参加してきました。 こちらの活動は足立区乳がん体験者の会「たんぽぽの会」さんが中心になり、平成16年から毎年行なっておられます。 この尊い活動に、ほほえみの会からも、今年は、去年の18人を更に越え！25人位のﾒﾝﾊﾞｰが参加しました。もちろん、大塚院長、秋山看護師さん、平林事務長、柳原病院の八巻先生も参加されました。 Ｔｼｬﾂは初お披露目でしが、とってもキレイで目立ってました（笑） では、講演会の中身を簡単にまとめます。 【足立区乳がん検診の現状】大塚院長より Ｈ16年受診者3097人 検診率で言うと2.3％だったのに対し Ｈ21年受診者10867人 検診率10.8％になり、やっと10％台になりました。 が、欧米では70％は越えていますので、まだまだ低い受診率です。 しかし！日本の平均受診率が15％と言われているので、足立区はなかなかの健闘ぶりのようで、これも、行政・医師会・患者会などの充実、連携の効果であるとのお話でした。 【みんなで考えましょう 乳がん検診のこと】 聖路加国際病院 放射線科医長 角田博子先生より ①診療と検診の違い 「検診」はなんの症状もないと言う状態で受けるのが前提。 症状や心配なことがあれば受けるのは「検診」ではなく「診療」です。 ②がんの一次予防と二次予防 一次予防はリスクファクターを排除すること・・・しかし 乳がんのリスクファクターには自力で排除できないものが以外と多い ・初潮年齢 ・閉経年齢 ・出産の有無 ・初産年齢 ・授乳の有無 これらの自己コントロールは難しい 自分でできるリクス排除は ・アルコール量 ・閉経後肥満予防 ・運動習慣 なので二次予防が必要になる・・・二次予防とは「検診」である ③「検診」と「健診」の違い ・早期発見で生命予後を延ばすというエビデンスの元に税金が使われて市町村単位などで行われるスクリーニング・住民検診を「検診」と言う ・私財をかけてもより良い検査を受けたい！と言うヘルスチェック・人間ドックなどが「健診」であり、個人や会社などの単位で行われる。 ④マンモグラフィー ・マンモとは精密検査にも使える画像診断のこと ・閉経前の高濃度乳房は発達した乳腺も白く、がんも白く写るためマンモだけで完全な検診にはならない。が、マンモには乳房を押し広げて圧迫撮影することで隠れていた乳がんを発見できる可能性がある。 欧米では「優位な乳がん死亡の減少にマンモが有用である」と言うエビデンスがあるため、検診にはマンモが導入されている。 ⑤超音波 超音波は乳腺は白く、がんは黒く写るため、若い閉経前の高濃度乳腺には効果大であるが、画像が部分的であり、主観的であることなどから、これを検診に取り入れるだけの「超音波検診が有用である」と言うエビデンスがまだ無いのが現状である。 マンモ・超音波いずれの検査も、検査を行う人の技術には差があるのも現実である。 ★「マンモグラフィ検診精度管理中央委員会」について 「マンモグラフィ検診精度管理中央委員会」と言うものがあり、乳がんに関連する６つの学会の代表から構成されている。 医師は、講習会と読影試験で評価されＡからＤで判定される。 ＡＢの医師は検診の読影に参加する資格があるが、それでも更に、二人以上の医師が読影するダブルリーディングを採用している。 また、5年経過したのち、再度、講習会と読影試験を受けることになっており、資格のある医師の読影は、どこの病院のどの医師でも、一定のカテゴリーで統一されている。 読影によるカテゴリーは カテゴリー１・・・良性 カテゴリー２・・・良性 カテゴリー３・・・その後の精査により100人に3人程度がんがみつかる カテゴリー４・・・半分くらいにがんがみつかる カテゴリー５・・・ほとんどががんである となっている。 「検診」で「要精密検査」となっていても、必ずしも「がん」ではないということであるし、また、万一もせっかくの早期発見の機会を逃してしまっては検診を受けた意味も無いので、こわがらず、きちんと専門機関で精密検査を受けて欲しいとのお話もありました。 今回は、初めて 「乳がん検診をうけましょう～」とシュプレヒコールをあげながら千住の街を歩きました。残念ながらすれ違った人の多くはハテナ顔でしたが、どなたか一人でも二人でもの胸に、検診の有用性！早期発見の大切さが届いているといいなぁ～と思いました。 参加者のみなさま、大変お疲れ様でした。 |
