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平成19年12月13日 一般質問 質問 ◯質問の通告順に従いまして、官民連携によるコンパクトなまちづくり、中高一貫教育による少子化対策のまちづくりの2項目についてご質問いたします。 初めに、官民連携によるコンパクトなまちづくりについてお尋ねいたします。 近年、誘致企業である杉浦製作所、太平食品工業の撤退や白石ソーイングの倒産などが相次いでおり、また、中心商店街ではヤオチュウを初めとする大型店の撤退や個店の閉店・廃業などから空き店舗が増加し、かつては都市基盤の機能が最も整備された地域に人が住まない、人が集まらないなど、中心街の少子高齢化問題と商店街の空洞化現象が大きくクローズアップされてきております。 今日のこの危機的状況を打破するために、白石市民と行政とが互いに認識を共有し、市民や商工関係者など、情熱とアイデアを持ってまちづくりにかける人たちと「白石まちおこし事業」を新たに創設しながら、白石市の新しいスタイルのまちづくりを進めることが今求められております。 最近、中心市街地を再生するまちづくりとして、コンパクトなまちづくりという考え方が注目されております。白石市は、半径1キロメートルの範囲内に、ゆっくりと歩いて暮らせるにぎわいと交流・市民サービスが得られる中心市街地があり、職場と居住とが公共交通手段や自転車などでも通える距離にあり、その基礎には地域の豊かなコミュニティーが存在しながら、さらに周辺の農村や自然環境との広域的なネットワークによって、自律的、持続的な発展を目指すなど、まさにコンパクトシティーの要素を潜在的に兼ね備えていると考えます。 コンパクトシティーは、多くの投資が行われた市街地の低未利用地・建物を有効活用できること、都市のインフラを整備・管理するための公共投資の費用効率が高まること、都市の郊外開発を抑制することにより農地の景観、自然環境を保全できること、さらに多様な社会層がともに生活するコミュニティーが形成されることなど、さまざまな利点があります。 コンパクトシティーは、ヒト・モノ・カネが交流する都市でありますが、モノの流れを改善するのは多額の費用と長期的な時間を要するし、カネの観点も産業の柱であった小売業が集積している中心市街地の現状を見ると、ここから手をつけるのは効率的とは思えない。そこで、まずヒトをふやすことから始め、モノやカネの流れの改善につなげるのが現実的であります。 では、どんな人をふやすのか。人口が増加している市町村は、タイプ別に人口30万人以上の大都市型、ベッドタウン化しているベッドタウン型、企業誘致などに取り組む誘致型、地場産業の振興に取り組む地場産業振興型、住みやすい環境整備に取り組む住環境整備型に分類されます。この分類の中で、大都市型やベッドタウン型に属さない白石市は、人口増加のためには誘致型や地場産業振興型、住環境整備型を目指すことになりますが、誘致型や地場産業振興型は産業集積や地域資源に依存しているため、現在の白石市では難しいと考えます。そのため、誘致型などよりは比較的取り組みが可能だと思われる住環境整備による、住みやすさ向上による人口増加を目指す施策がより現実的であると考えます。 加えて、現在の白石市では、子育て・教育環境や共働き環境を一応整えてはいるものの、若年層は転出傾向の状況にあり、その一方で、自然が豊かで歴史・文化的水準も高いため、高齢者の住み心地は比較的快適なことから、経済振興を含む住環境整備の対象を、ボリュームが最も大きくなる高齢者や団塊の世代など、60歳以上のリタイアメント層として検討することが効果的であります。 私は、ある大企業のトップ経営者で小都市に移り住んだ人の話を聞きました。彼が話すには、「自分と妻の余生は20年もないので、自然に囲まれてゆったりと第二の人生をスタートさせるには、土地を買って家をつくるより、環境のよい場所に住みやすい家賃を支払って生活した方が、自分のライフスタイルに合っている」という話を聞きました。団塊の世代のこのような流れを生かさない手はないと考えます。 リタイアメント層が住みやすい住宅として、防犯性や機能面を考えれば、中低層のマンションタイプがよいと思われます。リタイアメント層は、通院や買い物など生活の利便性を必要とすることが多いため、民間のかかりつけ医と地域の中核病院とがスムーズな連携をとる「病診連携」を図るなら、住宅はコンパクトに生活できる中心市街地に立地するのがふさわしい。行政は、民間企業による中心部でのマンション開発に対し、例えば1階にコンビニ、医療機関、高齢者介護施設を備えた、リタイアメント層向け住宅の供給を促すことが必要であります。 リタイアメント層の経験や知識は、地域を活性化させるためには大変有効でもあります。そのため、リタイアメント層が居住しやすい住宅づくりや住みやすい住環境整備だけではなく、生きがいづくりの面でも施策を講ずることで、近隣市町村とは違った魅力を創出できると考えます。 例えば、介護・医療関係の有資格者には、介護予防、訪問指導事業、家族介護支援など、老人福祉の施設に頼るだけではなく、現在、予防医学を重視する観点から注目される在宅生活を営む上でのさまざまな施策を用意する。また、教育関係者には、学校が家庭や地域と連携しながら、特色ある教育活動を展開できるコミュニティスクールや世代間交流の機会を呼びかけ、また、スポーツ経験者には小中学生を対象にしたスポーツ教室の指導、運営支援等をお願いする。また、農業や飲食業に関しても、リタイアメント層が米や小麦を活用した加工品づくり、新しい野菜づくり、特産品づくりにかかわれる場を用意する。すなわち、リタイアメント層を積極的に受け入れることから始め、彼らのネットワークをつくり、また彼らの持っているスキルを活用し、彼らによる地域貢献、社会貢献によるコンパクトシティーの実現を図れば、軽微な負担で充実した行政サービスの提供が可能になると思われます。 財政状況が逼迫する中で、PPP、PFIの手法をも含めた「官民連携によるまちづくり」が今求められようとしていると思われますが、リタイアメント層のノウハウや事業意欲、能力をいかにして誘導するのか、市長の所見をお聞かせ願います。 次に、中高一貫教育による少子化対策のまちづくりについてお尋ねいたします。 平成22年度から、宮城県の公立高校入試においても学区制が完全撤廃されることが決まりました。公立高校の統廃合、共学化の促進により、優秀な生徒の仙台一極集中や地方の高校の定員割れなどの懸念が現実問題となってきております。 現在の白石では、子育て・教育環境や共働き環境を整えてはいるものの、若年層は減少傾向にございます。白石高校、白石女子高の統合にあわせて、白石の次の世代を担う子供たちを育成し定着させるためのビジョンが今求められております。その対策の一つが、中高一貫教育への試みであります。 中高一貫教育は、平成10年6月に学校教育法などの関係法律が改正され、平成11年4月に制度化されたもので、平成19年度現在、全国での中高一貫教育校の設置状況は43都道府県 257校に上り、さらに平成20年度以降には全国で34校の中高一貫教育校の設置が予定されております。宮城県でも古川女子高等学校が、平成17年の共学化とともに古川黎明中学校を併設し、公立では宮城県で初となる中高一貫校となりました。また、平成22年度からは、宮城県第二女子高等学校が共学化とともに中高一貫校となることが決定しております。 平成11年4月に制度化された中高一貫教育には、生徒や保護者のニーズ等に応じて適切に対応できるよう、次の三つの実施形態があります。一つには、一つの学校として、6年間を通して一体的に教育を行う中等教育学校。二つ目は、中等教育学校よりも緩やかな設置形態であり、高等学校入学者選抜を行わずに、同一の設置者により中学と高校を接続する併設型。三つ目は、既存の中学校と高等学校が、教育課程の編成や教員・生徒間交流等の連携を深める形で中高一貫教育を実施する連携型。このうち公立校においては、全体で 149の設置校のうち、既存の中学校と高等学校が連携を深める形の「連携型」の設置例が77と最も多いことから、白石市においても、今回の白石高校、白石女子校の統合にあわせて、既存の中学校と統合校との連携型を図る中高一貫教育がより現実的であります。 実際、中学から持ち上がりの内部進学生と高校から入学してくる高校入学生との間には、大学進学実績において大きな差があり、中高一貫で進学率を上げている高校がふえてきております。高校入試の影響を受けずに、ゆとりのある安定的な学校生活が送れること、6年間の計画的、継続的な教育指導が展開でき、効果的で一貫した教育が可能となることなどから、レベルの高い教育を受けられる6年間の一貫教育が安価で受けられるという理由で、通学圏内であれば潜在的に入学を希望している保護者がふえてきております。 若い世代は、子供たちの将来を考えて、さまざまな学習や経験のできる教育環境を重視いたします。現在の白石市では、子育て・教育環境や共働き環境を整えてはいるものの、若年層は減少傾向にあることから、中高一貫教育による教育水準の向上にあわせて、安価に居住することができる住環境が整備されるならば、収入は多くないものの、教育に関心の高い若年層の居住意欲が高まり、地域の少子化対策に、子育て支援とはまた別の側面から寄与するものと考えられますが、所見をお聞かせ願います。 風間康静市長 現在実施しております「4万人都市復活大作戦」、これは皆さんご存じのように人口減に歯どめをかけるもの、さらに人口増加をねらって、可能な限りの施策を今強力に展開をしておるところであります。 その中で、若年層が転出するから団塊の世代ということではなくて、それぞれの世代に白石を好きになってほしい、そして住んでほしい、住み続けてほしいという願いのもとで現在行っております。高齢者支援におきましても、「ほっと きゃっするパス」、シルバー人材センター事業への支援、無料バスなどを行っておりますし、また、若い方には出産支援、保育の充実、子育てサポートなども行っておるところでございます。 また、昨年、ことしと実施しております田舎暮らし体験ツアー。これは、本市以外の方々に、本市の豊かな自然環境、伝統文化をPRし、交流人口、定住人口の拡大の一助としておるところでございます。現在、この施策により本市に居を構えた方々への定住促進奨励金は、今13件を数えております。白石以外からですと、3世帯を今迎えておるところでございます。 議員ご指摘のとおり、今後も、行政も市民も一体となってやらなければならないというのはおっしゃるとおりでございます。その中で、ハード事業というのは今後多くはなくなってくるだろうと。ソフト事業におけるPPP、PFI、これは議員おっしゃるとおり必要でありますし、その一翼を担っているのが、指定管理者である各地区のまちづくり協議会が今能力を発揮しておるところだと思っております。 2点目でございますが、少子化対策につきましても、これは先ほど言った「4万人都市復活大作戦」の中でさまざまな支援を展開しており、定住促進奨励金交付などを行いながら、現在の子育ての環境を図っております。中高一貫教育水準にあわせた住環境整備による少子化対策も、一方策として、議員がおっしゃるとおり理解をするところでございますが、それらも包括して総合的な対策が「4万人都市復活大作戦」であると確信をしております。今後もその施策を続けてまいります。以上です。 高橋昌教育長 私の方から、中高一貫教育についてお話を申し上げたいと思います。 議員おっしゃったとおり、成長期真っただ中にある中学・高校時代を過度な受験準備だけに追われることなく、自然な形での教育環境をつくるという中高一貫教育の制度、これは大変いい制度で意義があるなとは思います。ただ、中学校、高等学校と6年間を見通した一貫性のあるそういう教育課程をつくるというところで、多くの課題が出てくるなと思っております。 現在、白石高等学校と白石女子高の統合に関して、新たな高校をどういうふうにつくるかということで準備が進められておりまして、その中で、私もその委員の中に入っておりますが、両高校の歴史、伝統、文化を継承しながら発展させていく方向で、建学の精神が打ち立てられております。新しい統合校の基本構想というのは、これを基盤にしながらやっていくという方向で進んでおりまして、現在校訓まで終わっております。その中に、中高一貫教育を目指すかということは含まれてはおりません。これが一つの理由になります。 もう一つ、現在、白高、白女に市外の中学校、市内はもちろんですけれども、多くの学校から入学しておりまして、市内1校だけの中高一貫教育に指定するということは、そのバランスの面からいっても大きな課題が出てきます。その大きな理由は、県立学校と公立の義務教育の中学校では考え方に大きな違いがあり、教育計画作成等に相当な時間がかかるということになります。よって、本市において、この中高一貫教育については時期尚早と、こう考えております。以上でございます。 再質問 質問 私は、リタイアメント層を想定した官民連携によるまちづくり、また中高一貫教育による地域の教育力の向上など、現状に即した具体的な対策がなければ、念願の4万人都市復活は難しいと考えております。ことしの施政方針演説で、「4万人復活都市大作戦」を掲げて1年となりますが、その政策に対する具体的な効果予想があるのかお聞かせください。 風間康静市長 これは、各課で現在検証を行っており、それぞれの分野で今出ている部分、また評価しなければならない部分と、施策を今練り直しているところでございます。以上です。 再々質問 質問 また、現在は厳しい財政状況ではありますが、だからといって市民サービスを停滞させてよい理由とはならないと思います。平成18年度に行われました市民満足度調査を見ても、例えば白石の行財政改革への満足度については、若い世代ほど満足していない結果となっております。これを見ただけでも、教育の分野に限らず、若い世代の減少や企業が撤退することへの具体的な対策は何なのか、今ほど市長のビジョンが求められているときはないと思います。 財政が逼迫する白石市だからこそ、重点項目への財源の再配分や財源を補うための工夫が求められており、財政に余裕がないなら、民間資金や国からの補助金で補う方法など、市民のニーズにこたえるやり方は幾らでも考えられると思います。例えばPFIでは、公共事業の設計・建設・維持に、民間資金や経営能力を活用するため基本的には財政負担がかからないし、また、国も先月30日、改正都市計画法が施行され、まちづくり三法が出そろったのにあわせて、コンパクトシティーのまちづくりへの支援策を強化しております。 国は、支援のための要件として、行政だけではなく、市民がいかにまちづくりや計画書づくりにかかわったのかを重視いたします。現在このまちづくり三法に基づいて、全国で77の都市においてまちづくり協議会が設立され、その中で23の都市においてまちづくり基本計画が認定され、国の具体的な支援策を受けております。私は、これこそが官民連携によるまちづくりであり、財政負担のかからないまちづくりであると考えております。白石市民のまちづくりにこたえるためにも、PFIなどによる民間資金やまちづくり三法に基づいた国の支援策を活用するビジョンはないのか、お聞かせください。 風間康静市長 議員がおっしゃるとおりなんですが、PFIにいたしましても、民間で一緒にやってくれるところがあるかどうか、これは今後の検討課題であるというのは事実でございます。また、そのまちづくりの中でしていかなければならないところは、当然のごとく行政も、民間であろうが市民と一体になって、このまちを好きになってつくり上げていかなければならない。そして、それぞれが持つ力をお互い出し合わないとだめだと私は思っています。その中で、今後も協力体制というのは必要不可欠でありますし、その旨での援助は今後も行っていくつもりであります。ただ、財政的な面、今簡単に補助金という話をしましたけれども、国自体もそういう簡単なものではないということだけはご理解いただきたいなと思っております。以上です。 |