★設問(2008年群馬大・松山大でほぼ類似の問題。化学)


以下の空欄(1)〜(6)に適当な言葉・数字を記せ。
「甘味料と知られているアスパルテームは、次の構造式で表わされる化合物の1つである。




 







 



つまり、アスパラギン酸の( 1 )基と、フェニルアラニンの( 2)基の間で脱水縮合した( 3 )であり、
フェニルアラニンの( 1 )基は( 4 )化されている。
したがって、アスパルテームを加水分解した時は、アスパラギン酸・フェニルアラニンの他に( 5 )も生成する。
 この構造式で表わされる化合物は( 6 )個の不斉炭素原子をもつので、
4種類の光学異性体が存在するが、このうち甘味を有するものはアスパルテーム1種類だけである。





(スクロールを止めてしばし考える)



解答
「1カルボキシ 
2アミノ 
3ジペプチド(ペプチド)
4エステル(メチル)(メチルエステル)
5メタノール
6−2

解説
 不斉炭素原子は各アミノ酸の中心炭素である。

アスパルテームは「甘い」ので糖だと勘違いしてはいけない。「ジペプチドのメチルエステル」である。

★試験用紙は斜めにしても逆さにしてもOKです。
 上図は実際の入試(群馬大化学)では赤字・青字・( )の書き込みはなく、私が加筆したものです。ただこの構造がジペプチドのメチルエステルと見抜くのは比較的簡単です。

 「いじわる」なのは、松山大で出題された下図。普通ペプチドでは右側にあるN末端を左側に書いたり、主鎖と側鎖がわかりくいように、90°折れるところを工夫していたりして、
受験生を惑わすように書いています。しかし、皆さんとしては、出題者が意地悪に向きを変えてくることがありうることを踏まえておくとともに、皆さんのほうも、
試験用紙を斜めにしたりひっくり返して読むのは自由なので、
まずペプチド結合の位置とN末端・
C末端の位置を決めることから始めて、私が加筆したような位置を見抜いてください。