おはよう。ポッキーの日ですね。

★設問1 図はヒトの女性の性周期と、血中ホルモン濃度の変化を記した図である。ABCDに相当するホルモン名を答えよ。
 また@ABに相当するのは、「排卵」「月経」「子宮壁の最肥厚化」のどれか?







 












(考える)



Aろ胞刺激ホルモン(FSH)
Bエストロゲン
C黄体形成ホルモン(LH)
Dプロゲステロン

@月経A排卵B子宮壁の肥厚化

解説
 この図は哺乳類に基本的に共通だが、哺乳類の種類によって若干の形の差異があるので、
細かいことを気にせず以下の手順で決定する。

1、一番急増・急減をしているピークを持つのが、排卵の直接の引き金となるLH(黄体形成ホルモン)である。(この図ではC)
2、その少し前にピークを持つのがエストロゲン(ろ胞ホルモン)
3、更にその少し前にピークを持ち、月経〜排卵までに濃度が高いのがろ胞刺激ホルモン(FSH)
4、排卵〜月経に濃度が多くなるのが、プロゲステロン(黄体ホルモン)

最初から順に並べると

(ろ胞刺激ホルモン放出ホルモン)(FSHRH)

ろ胞刺激ホルモン(FSH)

ろ胞がエストロゲン分泌

(黄体形成ホルモン放出ホルモン)(LHRH)

黄体形成ホルモン(LH)

排卵・ろ胞は黄体に変化

黄体がプロゲステロン分泌

子宮壁が最肥厚化

(妊娠不成立の場合)

月経

入試問題的には放出ホルモンまで出すと難しくなりすぎるので、放出ホルモン(RH,releasing hormonne)は聞かないことがほとんど。理論的にはFSHRHとLHRHが別個に存在するはずだが、まだ別個のものとしては明確に発見されておらず、GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン、gonadotropin-releasing hormone)と総称されている。

★英語解説
・FSH(follicle-stimulating hormone)(ろ胞刺激ホルモン)(卵胞刺激ホルモン)
・estrogen(ラテン語oestrus「発情」、
英語になる時oがとれた、genは素、直訳して「発情ホルモン」ということもあるし、
ろ胞から分泌されるので「ろ胞ホルモン」「卵胞ホルモン」ということもある)


・LH(luteinizing hormone)(ラテン語のluteum「卵黄」に由来する。)(黄体形成ホルモン)(黄体化ホルモン)

・progesterone(pro-前に+gestatusラテン語「胎内に持つ」
→妊娠の準備をする)(プロゲステロン)(プロジェステロン)(黄体ホルモン)

注意

・FSH・LHという言葉がその英語略号のまま聞かれることがあるので知っておきたい。
・排卵の直接の原因であるLHの急増をLHサージ(surge)という。surgeは大波の意味
・入試でホルモン名を内分泌腺の名称で答えると、「具体名を知らないため逃げた」と採点者
にみなされ、減点・0点にされる危険性がある。できるだけ英語名(カタカナ名)で書くこと。

△ろ胞ホルモン ○エストロゲン
△黄体ホルモン ○プロゲステロン
△甲状腺ホルモン ○チロキシン