自律神経のところで発信し忘れていた重要な「レービの実験」を扱います。

★設問1 カエルの心臓は何心房何心室か?カエルの心臓は取り出しても動き続ける能力を持つ。その性質を何というか?



(考える)



ニ心房一心室
自動能


★設問2 レービは以下のような実験を行った。
ビーカー1に生理的食塩水を充たし、大静脈→心臓1→大動脈→管→ビーカー2→大静脈→
心臓2→大静脈→排出となるようにした。
 この場合の生理食塩水は血液の代用である。
 心臓1に接続した神経は保持し、
心臓2に接続した神経は切断した。
神経Aを電気刺激すると心臓1の拍動は促進され、神経Bを電気刺激すると心臓1の拍動は抑制された。ABはそれぞれ何神経か?









 




















(考える)



A−交感神経
B−副交感神経(迷走神経)

★設問3 神経Aを刺激した時、心臓2はどうなるか?心臓Bを刺激した時、心臓2はどうなるか?



(考える)



Aを刺激した時、心臓1の拍動促進から少し遅れて心臓2も拍動促進される。
Bを刺激した時、心臓1の拍動抑制から少し遅れて心臓2も拍動抑制される。

★設問4 設問3のように電気刺激していない心臓2の拍動が変化する理由を関わる物質名を含めてかけ。



(考える)



AB神経の軸索末端からはノルアドレナリン・アセチルコリンという神経伝達物質が出て心臓1の拍動を促進・抑制する。
ノルアドレナリン・アセチルコリンは、生理食塩水の流れを通じて心臓2に到達し、少しおくくれて心臓2の拍動を促進・抑制する。

解説
 レービの事件は自律神経の神経伝達物質の働きを示した歴史的実験として有名であり、よく出題される。
 ちなに心臓2に神経を残し刺激しても、心臓1の拍動は変わらない。神経伝達物質を含んだ心臓2の生理的食塩水は心臓1に戻らないからである。