今日は、設問ではなく、解説にします。
2つの個体由来の細胞がまじりあい、たとえば、黒毛由来の細胞と白毛由来の細胞がまじりあってできたマウスをキメラマウスという。このキメラマウスを経て、ある遺伝子が機能停止したノックアウトマウスを得る。すると、その遺伝子が欠損した状態による変化から、逆のその遺伝子の働きがわかるようになる。

 以下、その流れの説明。






 

黒毛マウスの健常遺伝子Aの1つを欠損(a)させAaとする。黒白遺伝子は、黒B、白bで,黒が優性であった。
 この黒毛マウスは、BA Baとなる。このES細胞を培養する。

一方、受精卵は白系統由来で、注目する遺伝子は持っていないのでbA bA。

両者を混合し胚盤胞まで育てると、その中には両細胞が混在する。それを代理母で育てて生んだ子には黒白まだらな場合があり、キメラマウスという。資源生殖細胞が、黒(BA Ba)の作る精子はBAかBaちとなる。
白(bA、bA)の作る精子はbA。それと白毛雌(bA、bA)との交配は

bA bA
BA bA
Ba bA
の3種の遺伝子型がありうる。
その中のBa bAは同じ雌雄どうしで交配し、第2世代を産むと、この交配における1/4がBaBaとなり目的のノックアウトマウス(aa)が見られる。