タマシキゴカイの糞塊と巣穴
(2009年7月、船橋の干潟・三番瀬)

ゴカイは干潟にすみ、砂を食べ、その中の有機物(汚れ)を消化吸収し、きれにした砂を糞として「ドクロ状」に出す。「糞塊」というが、むしろきれいになった砂。
 巣穴の奥に潜んでいる。ゴカイはミミズと近く、ミミズが陸上の土を飲み込み団粒構造の糞を作ると同様なことを行っている。


 



★設問1 旧口動物・真体腔に属する門を3つ記し、代表的生物名を記せ。


(考える)



軟体動物門ータコ・イカ・アサリ
環形動物門ーミミズ・ゴカイ・ケヤリムシ・チスイビル
節足動物門ーカブトムシ・エビ・カニ

★設問2 この3門を閉鎖血管系と開放血管系に分類せよ。


(考える)



環形動物ー閉鎖血管系
軟体・節足動物ー開放血管系

解説
毛細血管が完備し、途中で血管が途絶えることなく循環がつながっているのが閉鎖血管系、動脈の末端と静脈の末端が開口し毛細血管がなく、血管末端開口部から血液が流れ出るのが開放血管系。
 脊椎動物と同じ閉鎖血管系を、旧口動物では環形動物のみが持つ。


★設問3
軟体動物門と環形動物・節足動物門との違いを記せ


(考える)



軟体動物門は体節がないが、環形動物・節足動物門は体節がある。

★設問4 環形動物・節足動物共通の神経系は何か?


(考える)



はしご状神経系

★設問5 軟体動物のアサリと環形動物のゴカイに共通の幼生は?


(考える)



トロコフォア(担輪子)幼生

解説
球形をしており、側面に輪状にせん毛が、頂上に長いせん毛がある。成体の姿は異なっても幼生の共通性から共通祖先は近いと推定された。

★設問6 軟体動物門の特徴をいくつか書け。代表的な5綱の名称と代表的な生物名を記せ。


(考える)



・体節がない
・外とう膜・歯舌を持つ

・頭足綱(cephalopod)ーイカ・タコ・オウムガイ・アンモナイト
・腹足綱(gastropod)ーサザエ(など巻貝)・アメフラシ・ウミウシ
・斧足(オノアシ)綱ーアサリ(など二枚貝)
・ヒザラガイ綱ーヒザラガイ
・堀足(ホリアシ)綱ーツノガイ

解説
 外とう膜はイカの表面の膜を想像してほしい。それが軟体動物全体にあり、更に加えて炭酸カルシウムの殻を持つものもある。
 歯舌は「歯」ではないが、岩ごと岩にはりついた海藻を削り取って食べるのに役立つ。