設問2 動物の門をの中で胚葉なし・二胚葉のものをあげよ。




(考える)



胚葉なしー原生動物・海綿動物
二胚葉性ー刺胞動物・有櫛(ゆうしつ)動物


解説
二胚葉性の刺胞動物・有櫛動物は、外胚葉、内胚葉はあるが中胚葉ができない。
 胚葉なし・二胚葉以外は、外胚葉・内胚葉に加えて中胚葉が発生した三胚葉性。


★設問3 三胚葉性の動物を発生過程から二区分せよ。




(考える)



・扁形動物・線形動物・輪形動物・軟体動物・環形動物・節足動物は原口が口になる旧口動物、棘皮動物・原索動物・脊椎動物は原口が肛門になる新口動物である。
・旧口動物は端細胞が中胚葉になる端細胞幹であり、Fは原腸の膨らみが中胚葉になる原腸体腔幹である。

解説
この分岐が動物分類上、最も大切で出題される。
下図で左枝側グループと右枝側グループは中胚葉が生じ三胚葉性となり、消化管が貫通した(例外的に扁形動物ではは未完成)点はほぼ共通である。
 しかし発生過程での消化管の貫通のさせ方で分岐している。

左枝側グループは、最初の孔である原口が口となり反対側が肛門となるため、肛門より口が旧くできている「旧口動物」と言われる。
右枝側グループは、原口が肛門であり、反対側に口ができるため、口が肛門より新しいので「新口動物」と呼ばれる。
分岐の基準を1つだけ聞かれたらこちらを答える。


 










またもう1つ聞かれた時は、中胚葉のでき方の違いで、左枝側グループは端細胞という独立の細胞が分岐し中胚葉となる「端細胞幹」、右枝側グループは原腸の膨らみから中胚葉ができる「原腸体腔幹」である。

★この図を色分けに注目しながらじっくり理解してください。
@赤色で書いたのは、最も重要な「胚葉」による分類と、旧口動物・新口動物の分類
Aオレンジで書いたのが、中胚葉の由来による「端細胞幹」「原腸体腔幹」の分類。これは@と同じ。
 また体腔(体の隙間)のでき方による分類でもある。扁形動物は体腔がなく、輪形・線形動物は、体腔が中胚葉で裏打ちされず、外胚葉や内胚葉で囲まれた部分もある「偽体腔」。旧口動物の先端部、軟体・環形・節足動物と、新口動物すべては、体腔が中胚葉で完全に裏打ちされている(中胚葉で囲まれている)真体腔。

B青で書いたのが具体的生物名の一例

C胚葉は外胚葉を灰色、内胚葉を黄色、中胚葉をオレンジで書いてある。

以上は形態による分類である。しっかり理解しておいてほしい。
明日は遺伝子による分類(形態による分類より新しい)を特集する。