本日は図なしです。

★設問1(04北里大/部分/改)
 (  )に適切な言葉を入れよ。

1、顕微鏡にレンズを取り付ける時は、まず( 1 )レンズを付ける。

2、接眼レンズを変えずに対物レンズを10倍から40倍に替えると、プレパラート上の見えている範囲の面積は( 2 )倍になる。

3、接眼レンズを変えずに、対物レンズを10倍から40倍に替えると、接眼ミクロメーターの1目盛りの示す長さは( 3 )倍になる。

4、顕微鏡の分解能を決めるのは( 4 )レンズである。


5、右に移動してしまったゾウリムシを視野の中央に戻すためには、プレパラートを( 5 )に動かす。

6、視野中の物体を右に移動させる時は、プレパラートを( 6 )に動かす。



(考える)



解答
1ー接眼 2ー1/16 3−1/4 4−対物 5−右 6ー左

解説
2・3
「視野自体は同じで、小さな範囲を引きのばして見る。縦・横4倍に引き延ばすので面積としては
1/16の範囲を拡大している。
また接眼レンズ・接眼ミクロメーターは換えていないため視野上の目盛りの幅はみかけ上は同じであるが、
長さは1/4の世界を引き延ばしてみているため、1目盛りの示す幅は1/4となる。


 対物レンズで解像を行い、接眼レンズはそれを引きのばしてみている。
デジカメとパソコンプリンターでは、デジカメの画質が画質全体を決め、プリンターはそれを引きのばしているだけである。
顕微鏡では対物で改造を行い、接眼でそれを引きのばす。

5、6対物レンズで像を倒立させ、接眼レンズではその像をそのままの方向でひきのばして見る。

(接眼レンズを経て目に入る時)
←←←← 

(対物レンズを経た時点)
←← 


→ 試料
 
である。

したがって顕微鏡では倒立像を見ている。
右に移動したように見えた
ゾウリムシは実際には左に移動しているので、プレパラートは右に動かせばよい。(「右に逃げたら右にプレパラートを動かして追え」)

入試では5の聞かれ方が多いが、同じことを別の問い方で聞いたのが6。顕微鏡像を右に移動させるときは、倒立像なので、実際のプレパラートは左に移動させる。

★設問2 次の文章の「 」内は正しいか誤っているか答えよ。誤っている場合は正しく訂正せよ。

1、視野が「暗い」時はしぼりを少し開ける。
2、コントラストの強い試料はしぼりを少し「しぼる」。
3、染色していない試料はしぼりを「開ける」と観察しやすい。

4、「高倍率」で観察する時には、反射鏡は平面鏡を使用する。
5、「高倍率」で観察する時ほど明るい光を必要とする。

6、低倍率の対物レンズはレンズ長が「長い」。
7、低倍率の接眼レンズはレンズ長が「短い」。
8、高倍率の対物レンズで観察する時は、低倍率の時と比べ対物レンズの先端とプレパラートの間の距離が「長い」。



(考える)


解答
1正しい
2「しぼる」→「開ける」
3「開ける」→「しぼる」
4「高倍率」→「低倍率」
5正しい
6「長い」→「短い」
7「短い」→「長い」
8「長い」→「短い」


解説
 「しぼり」を「開ける」と入射光量が増え、「しぼる」と減る。
「コントラスト(contrast)が強い」という表現は
「必要以上に強すぎる」という意味あいであるため、しぼりを開けて光を増やしコントラストを弱める。
染色していない試料はコントラストがはっきりしないので、しぼりをしぼってコントラストをはっきりさせる。

顕微鏡下部の反射鏡は、平面鏡と(光を集めることができる)凹面鏡が裏表となっていて選べる。
高倍率では狭い範囲を拡大して見ているため入射光量も少なくなり暗くなりやすいので、凹面鏡で光を集め、視野を明るくする。
低倍率の時はその必要性はなく平面鏡でよい。

凹面鏡concave mirror
凸面鏡convex mirror
平面鏡plane mirror

6・7・8
対物レンズについては顕微鏡を扱った経験から思い出せるでしょう。高倍率ほどレンズ長は長く、
レンズとプレパラートの距離は短く(接触ぎりぎりに)なります。
 接眼レンズのレンズ長は対物レンズと逆で高倍率ほど短いです。



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