本日の健闘を船橋から祈ります。まずは午前中の「生物基礎」箇条書きチェック項目です。メルマガ・サイトも含め勉強してきたことに自信をもって臨んでください。12時30分「数学1(A)」終了時刻(昼休み)に「生物」箇条書きチェックリストを発信しますので、昼にまた見てください。

★1「生物の特徴」分野

1、光学顕微鏡で観察できるのは0.2μmまで。大腸菌(2μm)・葉緑体(5μm)は見えるが、インフルエンザウイルス(0.1μm)は見えない。

2、原核生物は細菌(酵母以外の●菌)・ラン細菌(アオコ・ネンジュモ・ユレモ)

3、酵母・原生動物(ゾウリムシ・アメーバ)は真核・単細胞

4、原核生物の構造物は細胞壁・細胞膜(構造物ではないDNA有)
  (リボソームもあるがセンター基礎範囲外)

5、液胞内の液を「細胞液」といい、細胞質基質と別。液胞の代表的な色素はアントシアン(赤・紫)

6、植物細胞は成熟すると細胞成長・液胞大・細胞壁厚・細胞に占める核割合減

7、ミトコンドリアと葉緑体には独自のDNAがある。これは共生した原核生物に由来するという「共生説」の根拠である。

★2「遺伝子とその働き」分野

1、塩基・糖・リン酸が結合した物質をヌクレオチドと総称し、ATPの他、それが鎖状につながったDNA・RNAがある。

2、シャルガフの塩基の比率の研究、ウイルキンス・フランクリンのX線回折写真の情報を合わせてワトソン・クリックがDNAの二重らせんモデルを組み立てた(1953年)。

3、DNAの糖はデオキシリボース。二重らせんDNAの内側ではA(アデニン)-T(チミン)、G(グアニン)−C(シトシン)が結合する。これを塩基の相補性という。よってA量%=T量%、G量%=C量%、となる。

4、ヒト培養細胞の細胞周期は24時間。G1期約6時間、S(DNA合成)期約12時間、G2期約5時間、M期約1時間。G2期はG1期の2倍量のDNAがある。

5、RNAは1本鎖で、糖はリボース。T(チミン)ではなくU(ウラシル)をもつ。

6、DNA→RNA(mRNA)を「転写」といい、mRNAの塩基の3つ並びが1つのアミノ酸を指定し、タンパク質のアミノ酸配列が決められることを「翻訳」という。この流れを「セントラルドグマ」という。

7、DNA→RNAの転写の対応。A→U、T→A、G→C、C→G

8、最小限の遺伝情報1セットをゲノムという。ヒトでは約1m。遺伝子数は約2万。遺伝子部分はゲノムの1.5%で残りは遺伝子として働いていない。大腸菌では約2mm、遺伝子として働かない部分はほとんどない。

9、ショウジョウバエのだ腺細胞に見られるだ腺染色体には、横しま模様がありそれが遺伝子の位置、膨らんだパフの部分は転写されている部分。

★3「生物の体内環境」部分

1、脊椎動物の体液は、血管内の「血液」、細胞に直接触れている「組織液」、リンパ管内の「リンパ液」に分けられる。
組織液の一部はリンパ管に入りリンパ液となり、リンパ液は静脈に合流する。

2、赤血球・血小板には核がなく、白血球には核がある。血球は骨髄でつくられる。

3、酸素ヘモグロビンの割合が肺胞(CO2分圧低い)で95%、組織(CO2分圧高い)で30%の場合、
 O2と結合したヘモグロビンのうち組織でO2を遊離する割合(%)は、(95−30)/95  ×100%

4、血液が凝固して、「血しょう」からヘモグロビンが除かれた淡黄色の液体を「血清」という。

5、心音は弁が閉じる時に発生する。

6、動脈・毛細血管・静脈とも一番内側には一層の内皮細胞がある。動脈は筋肉の層が発達し心臓から送り出された血液にも耐え、静脈には逆流を防ぐ弁がある。リンパ管にも逆流を防ぐ弁がある。

7、肝臓の基本単位は「肝小葉」。50万個の細胞からできた肝小葉が50万個ある。

8、肝臓(肝小葉)に流れ込む血液は肝動脈と小腸からの肝門脈、流れ出す血液は肝静脈だが、他に胆汁に行く流れがある。

9、肝臓でアンモニア(有害)から尿素(低毒)を合成。尿素排出は腎臓。

10、肝臓の他の働き。「血糖調節」「タンパク質合成・分解」「解毒」「赤血球破壊」「体温維持」「胆汁生成」

11、海水魚は海水を飲み、塩分をえらから排出し、少量の濃い尿(等張尿)を出す。淡水魚は水を飲まず、塩分をえらから吸収し、多量の薄い尿を出す。

12、腎臓では、糸球体からボーマンのうに「原尿」として押し出された、腎細管でグルコース、Na+などが吸収、その後の集合管で水が更に吸収される。腎細管でのNa+再吸収は鉱質コルチコイドで、集合管での水再吸収はバソプレシンで促進。

13、好中球・樹状細胞・マクロファージの食作用による排除を「自然免疫」、リンパ球(T細胞・B細胞)が異物の情報を認識した排除のしくみを「獲得免疫」という。

14、「獲得免疫」にはB細胞が作った抗体が抗原と結合する抗原抗体反応を行う「体液性免疫」と、ウイルス感染細胞・がん細胞・移植組織を、キラーT細胞が直接攻撃する「細胞性免疫」がある。
両者とも樹状細胞などが認識した情報をヘルパーT細胞に伝える「抗原提示」を出発とする。

15、HIVはヘルパーT細胞を破壊し、獲得免疫を停止させ、AIDSという病気を引き起こすことがある。

16、ハチ毒など特に激しいアレルギー反応をアナフィラキシーショックという。自己免疫病(自己に対する免疫反応)には関節リウマチや重症筋無力症がある。

17、無毒・弱毒化した抗原を摂取し、体内に抗体や免疫記憶細胞を作らせる方法を「予防接種」、あらかじめ毒素をウマなどの動物に摂取して抗体を作らせた血清を投与する方法を「血清療法」という。(ヘビ毒・破傷風)

18、交感神経は興奮・暗・寒の時、副交感神経は休息時

19、血しょうCO2濃度を脳の一部が感知し、高濃度の時は交感神経で心拍増、低濃度の時は心拍減。

20、ホルモンのフィードバックは「負」のフィードバック

21、血糖上昇は交感神経。グルカゴン(すい臓ランゲルハンス島A細胞)・アドレナリン(副腎髄質)(以上グリコーゲンからのグルコース合成)・糖質コルチコイド(副腎皮質、タンパク質からのグルコース生成)

22、血糖低下は副交感神経。インスリン(すい臓ランゲルハンス島B細胞)によりグルコースの細胞への取り込みやグリコーゲン合成による。

23、体温低下した場合、交感神経により、アドレナリン・チロキシン・糖質コルチコイド(「あっチーどー」)で発熱促進し、
立毛筋収縮と血管収縮で放熱減少させる。

★4「バイオームの多様性と分布」

1、ブナ林など日本の森林は林冠(上部)から林床(下部)まで、高木層・亜高木層・低木層・草本層の階層構造をなす。

2、乾性遷移は裸地→草原→低木林→陽樹林→混交林→極相林(陰樹林)。陽樹林の林床では陽樹の芽生えは補償点に達せず生育できず、陰樹の芽生えのみが生育できる。

3、極相林の林冠を構成する高木が枯れたり台風などで倒れた空間を「ギャップ」といい、そこには陽樹が発芽でき「ギャップ更新」がおきる。

4、降水量が豊富な地域では、年平均気温が高い順に、熱帯多雨林→亜熱帯多雨林→照葉樹林→夏緑樹林→針葉樹林(→ツンドラ)。

5、日本のバイオームの垂直分布は、関東・中部地方では、高度の低い方から、丘陵帯(照葉樹林)→山地帯(夏緑樹林)→亜高山帯(針葉樹林)→高山帯(ハイマツや高山植物)。高山帯になる位置を森林限界といい約2500m。

★5「生態系とその保全」

1、非生物的環境から生物への働きかけを「作用」、生物が非生物的環境への働きかけを「環境形成作用(反作用)」という。

2、移入先で生態系に大きな影響を与えたり人間の生活に影響を与えたりする外来生物を特に「侵略的外来生物」という。(オオクチバス(ブラックバス)・マングース)

3、絶滅危惧種などを分類したものを「レッドデータブック」、湿地の保全条約を「ラムサール条約」、絶滅危惧のある野生動物の国際取引条約を「ワシントン条約」という。

4、生態系から私たちがうける恩恵を「生態系サービス」という。日本では「外来生物法」「種の保存法」があり、土砂内で生き残っている種子の集団を「土壌シードバンク」という。