問1 ある場所の植生が時間とともに移り変わり、一定の方向性をもって変化していく現象を何というか?
 その植生の順番を4段階でしめせ。






(植生)遷移
裸地・荒原→草原→低木林→森林

問2 裸地・荒原に最初に入り込んでくる、地衣類・コケ類やススキ・イタドリなどの草本などを何というか?





先駆植物(パイオニア植物)

問3 草原→低木林→森林と植物の高さが高い植物が光合成競争でまさって優占していくが、森林になると、高さは同じで別の理由で樹種が変わっていく。低木林から初期の森林を構成する樹種、そして、遷移の後期に出現する樹種を何というか?





遷移初期ー先駆樹種
遷移後期ー極相樹種

問4 先駆樹種と極相樹種の特徴は何か?





先駆樹種は、日なたでの生育に適した「陽樹」である。
極相樹種は、幼木の時耐陰性が高く、成木になると強い光のもとでよく成長する「陰樹」である。

解説 「陽樹」である先駆樹種は成長が早く遷移の初期の森林で優占するが、森林が発達し林床が暗くなるとその芽生えは成長できない。
 一方で森林発達後は暗い林床でも芽生えが成長できる(「耐陰性が高い」と表現する)「陰樹」が優占してくる。「移行期」には両者が混在するが、陽樹の成木の寿命が尽きると、森林内で持続的に生育可能なのは陰樹(極相樹種)だけになる。すると、森林はその極相樹種で安定して樹種の変化は少なくなるので、「極相林」と言われる。

問5 遷移における種子の様子の変化と、植物の種類数の変化はそれぞれどうなるか?






種子 軽い風散布型種子(タンポポやススキの種子など)から、動物付着型種子を経て、思い重力散布型(重力落下型)種子(つまり「どんぐり」型)になる。

植物種類数 草原では様々な先駆植物が周りから飛来して増加するが、低木林が形成されると、その影となるため、一旦減少する。
 陽樹林・移行期では森林内の階層構造の発達や陽樹・陰樹の混在によって一時的に種類数が増えるが、極相林では陰樹のみになり、林冠の構成樹種も限られるため減少する。


以上を図示すると以下のようになる。




 




 

問6 極相林であっても台風などで林冠を構成する樹木が倒れたり枝や幹が折れたりすると、林床に光が届く場所ができることがある。このような場所を何というか?





ギャップ

解説
 ギャップの出現が森林のいたるところで五月雨式に起きる。そのギャップには極相林では発芽・成長しにくかった先駆樹種(陽樹)も成長できるため、先駆樹種が林冠を構成することもある。極相林でもモザイク状に別の樹種(先駆樹種)が混じることがある。