設問1 以下の中から被子植物を3つ選べ
  ムラサキツユクサ スギ サクラ イチョウ イネ
  ソテツ マツ



(考える)



ムラサキツユクサ サクラ イネ
(残りは裸子植物)

解説
 陸上植物の分類は以下の通り

1裸子種子になる胚珠が裸)
 イチョウ・ソテツ・マツ・スギ
2被子植物(種子が子房に被われる)

2a単子葉類
  イネ科(穀物・シバ)・ユリ科(タマネギ・チューリップ)
  ムラサキツユクサ・オオカナダモ

ab双子葉類
  それ以外の種子植物(サクラ他)

★設問2 以下の図の中の1〜18に適語を入れよ。細胞・核の場合はnか2nか答えよ。




(考える)




1柱頭
2子房
3珠皮(外側)
4胚珠(全体)
5やく
6花粉母細胞(2n)
7花粉四分子(n)
8雄原細胞(生殖細胞)(n)
9花粉管核(n)
10精細胞(n)

11胚のう母細胞(2n)
12胚のう細胞
13胚のう
14反足細胞(n)
15極核(核の名称)(n)
16中央細胞(細胞も名称)(n+n)
17卵細胞(n)
18助細胞(n)

解説
 この被子植物の受精と発生は頻出である。そして似たような用語が多く間違えなすいので、時期・順番などを正確におさえておきたい。

まず雌しべ(胚珠)・雄しべ(やく)共通の動きとして
「●●母細胞」が減数分裂して●●になったあと、核分裂が起きていることを確認いただきたい。動物の卵・精子は減数分裂直後に受精するのと「核分裂」がある点が異なることに注意。

図に関する注意
1、胚珠の孔(珠孔)が空いた側に卵細胞が位置し受精が行われる。珠孔が上に表記されていたら、この図とは逆に卵細胞・助細胞が上になる。
2、胚珠は子房内に1つのみ書かれているが、実際は子房内に多数の胚珠があることもある。


★設問3 被子植物において、1個の胚のう母細胞から卵細胞は何個形成されるか?計何回の核分裂が起きるか



(考える)




1個。
5回。

解説
胚のう母細胞から減数分裂(核分裂2回)で、
4個の細胞を生じるが3個は小型で退化し、1個だけが胚のう細胞となる。(動物の卵形成の場合と同様)
 
★設問4 1個の花粉母細胞から精細胞は何個形成されるか?計何回の核分裂が起きるか?



(考える)




8個。
4回。

理由
花粉母細胞から減数分裂(核分裂2回)で、4個の花粉四分子が生じる。
花粉四分子は1回分裂して成熟花粉(花粉管細胞内に雄原細胞がある2細胞)に分裂し、更に雄原細胞は1回分裂し精細胞2つとなる。


精細胞形成の過程では胚のう形成の場合のように核分裂が先行ではなく細胞質のしきりができる細胞分裂であるが、上記卵細胞での聞かれ方とのバランスから核分裂と考える。

★設問5 胚のう細胞から計何回核分裂して卵細胞ができるか?



(考える)




3回

解説
 先の話と一緒。くどく繰り返したのはセンターで「胚のう母細胞から何回か」→5回、「胚のう細胞から何回か」→3回、というように主語により答えが変わるのを忘れないでほしいからです。(過去出題多い)

★設問6 花粉四分子から計何回核分裂して精細胞ができるか?



(考える)




2回
設問2 図のように、被子植物が2か所同時に受精をおこすことは何というか?
 種皮・胚乳・胚・胚柄の染色体数を答え、また花粉(精細胞)由来の染色体が含まれているか否かを答えよ。



(考える)




重複受精
種皮2n(精細胞由来の染色体なし)
胚乳3n(あり)
胚2n(あり)
胚柄2n(あり)

解説
裸子植物が重複受精しない。胚乳は受精なしに、nの細胞が体細胞分裂で増殖して増えるので、裸子の胚乳はn。

★設問7 球はやがて胚になる。胚の中の4構造の名称を答えよ。その中で根・本葉になる構造を書け。



(考える)




子葉
幼芽→本葉
胚軸
幼根→根

解説
子葉は葉のように見えるが、栄養を貯蔵しており、発芽・成長のための栄養分として使われ退化する。
その栄養は幼芽に送られ、幼芽から本葉が形成される。
なお、子葉が大きい場合、見掛け上最初に地上面に出てきて「葉」のように見えることがあるが、
やがてしなびて退化し、その中央にあった幼芽から本葉が形成される。(通常の栄養状態ならば)本葉はしなびて退化することはない。

胚柄は胚より下部に形成されるので根の位置と勘違いしそうであるが、次世代の植物を作る構造にはならず退化する。


★設問8 無胚乳種子で巨大化している構造は何か?胚乳は形成されないのか、それとも形成された上で退化するのか?



(考える)




子葉
胚乳は一旦は形成されるが、その栄養分は子葉に吸収され退化する。