設問 下の上図は真核生物の細胞分裂における体細胞分裂の終期と、核あたりのDNAを示したグラフである。@ABCの各時期の名称、@+A+Bの総称、@+A+B+Cの総称を答えよ。











@G1期(DNA合成準備期)
AS期(DNA合成期)
BG2期(分裂準備期)
CM期(分裂期)
@+A+B 間期
@+A+B+C細胞周期

解説
 図に付記してあるのが、DNAとタンパク質の束である染色体(顕微鏡で見える)を構成するDNAの二重らせんの模式図である。
@はDNAを複製する前(DNA合成準備期)、Aで徐々にDNAを複製しDNAを2倍にしていく。その際、二重らせんがほどけ、それぞれを鋳型として反対側に新しい鎖(図で赤で表記)ができる。
BになるとDNAの複製は完了し、細胞が2つに分かれ、2倍に複製したDNA(を持つ染色体)を2つの細胞に分離していくための準備が行われ、分裂準備期という。
Cで実際に染色体が細胞の両極に分離し、やがて細胞膜の仕切りができ細胞が2つに分かれていく過程である分裂期となる。
そして分裂完了すると再び、次のG1期となる。
 分裂期C以外の、@+A+Bは細胞では染色体の動きは見えず、核が存在していて、分裂期と分裂期の間なので「間期」と呼ばれる。
間期(@+A+B)と分裂期(C)で細胞は2つに分かれるので、これをあわせて細胞周期という。
Gはgap(すき間)、Sはsynthesis(合成)、Mはmitosis(分裂)の意味。
 なお、DNAを複製する時の塩基配列は下図のように元のDNAのそれぞれの鎖(図の黒)が鋳型となり、新しい鎖(赤)が合成されていく。その際、鋳型鎖のA、T、G、Cの反対にはT、A、C、GをもつDNAが合成される。
A−T、G−C(at GC)の関係がここでも成り立つ。