★設問1 ある短日植物について、図の灰色で示す部分を限界暗期以上の暗期にする短日条件にした。
 それぞれ花芽をつける可能性のある場所は先端部とする。
緑の部分は成熟した葉を示す。
なおGにおいては枝元の部分の師管より外側をはぎ取った。
この@〜Gの中で、花芽をつける場所はどれとそれか?


















(考える)



@BCDEF

★設問2 設問1の実験から、短日条件はどこで感受され、どのようにして花芽形成部位に伝えられるか?



(考える)



葉で感受され、師管を通じて移動し伝えられる。

★設問3
 葉で短日条件などの光(暗期)条件を感受する物質は何か?師管を通じて伝えられる物質は何か?
 師管より外を切除する図の←空白の処理を何というか?



(考える)



感受物質ーフィトクローム
師管を通じて伝えられる物質ーフロリゲン(花成ホルモン)
操作ー環状除皮

解説
以上の実験を総説して解説すると
1、葉がなく枝だけであると、短日条件を感受できない
2、(成熟した)葉は1枚、適切な条件となると、他の葉が不適切な条件であってもフロリゲンは合成される。
3、1か所で作られたフロリゲンは接木(つぎき)部分も含め、植物体全体に伝わり花芽形成をおこす
4、環状除皮されると、その先にはフロリゲンは伝わらない。

なおフロリゲンの実態はずっと不明であったが、2007年、FT遺伝子の産物FTタンパク質とわかった。