★設問1 下左図は網膜の断面図の細胞の状態、下右図は近く・遠くを見た時のレンズ(水晶体)の厚みの変化を示した図である。
 1〜6の名称を答えよ。また下左図で光は右左どちらから来るか?
盲点は上下どちらにあるか?












(考える)



1視神経細胞 2錐体細胞 3かん体細胞 4色素細胞
5毛様体(毛様筋) 6チン小帯

光は左から、盲点は下

解説
 網膜の断面図では視神経細胞は光の来る側にあり、光から一番遠い側に色素細胞があり、その中間に光を感受する視細胞がある。
視細胞は核のある部位の形は似ているが、
それ以外の部分は円錐状の「錐体細胞」(青・赤・緑の色彩を感受)と棒状の「かん体細胞」とがある。
 視神経細胞が視細胞にいたる光の通り道の途中にあると「光をさえぎってしまってじゃまではないか?」と思うかもしれませんが、細くて透明に近いので問題ありません。
 網膜全体の視神経は集まってそこから脳側に網膜をつき出ます。そこが「盲点」となるので図では視神経が下側に集まりつつあるので下側に網膜をつき出る部位が存在し、そこが盲点です。

★設問2 近くを見る時の毛様筋とチン小帯の動き、レンズの形の変化を述べよ。



(考える)




毛様体(毛様筋)が収縮すると、チン小帯が弛緩する。するとレンズが自らの弾力で丸みをおびる。

解説
 レンズが丸みをおびると図の赤の線のように近くから広がり気味に来た光がよく屈折し、網膜で像が結ぶようになります。
 毛様体(毛様筋)はレンズ側にたぐり寄せられるように収縮します。よって毛様筋が収縮すると、チン小帯はゆるむのです。
 毛様体とチン小帯の動きが逆であることに注意してください。

遠くを見るときは逆で「毛様筋弛緩→チン小帯緊張→レンズが薄く引き延ばされる」です。遠くからの平行に近い光は、薄いレンズでゆるやかに屈折してちょうど網膜の位置に像を結びます。

 ★設問3 光の強さによって瞳孔は拡大縮小する反射を行う。瞳孔反射の中枢はどこに存在するか?
明所・暗所で興奮する神経・瞳孔の大きさをそれぞれ答えよ。



(考える)




中枢は中脳
明所ー副交感神経ー瞳孔縮小(縮瞳)
暗所ー交感神経ー瞳孔拡大(散瞳)

解説
 交感神経は興奮時、副交感神経は休息時に働く。暗い時・寒い時はむしろ、体を興奮させ敵に備えたり、
発熱しなければならない時期ととらえると「暗いー交感神経」とわかります。