「脳脊髄液減少症 記憶・運動障害,悩む小中学生,苦しさわかって」
(8日毎日新聞)

●「脊髄」は「背」(せ)ではないので注意。

●生物学的解説
脳と脊髄は共に初期発生の神経管に由来し,出生後のつながっている。初期発生の神経管→脳・脊髄形成は,体液の中で置き,完成後も脳・脊髄内外は,脳脊髄液に浸される。脳脊髄液は血液の液体成分がにじみ出る形で作られ,再び吸収される。成人で150ml(小型のペットボトル1本)あり,脳脊髄の周りをゆっくりと6時間で一周し,再び血管に吸収される。温度・浸透圧・栄養分・圧力などを適度に保つ。
この脳脊髄液を入れる膜に漏れがあると,圧力などが低下するなどで運動障害や頭痛がおきる。交通事故でも多発するが,転倒や出産などの家庭でも起きる。
記事では気づかれずに脳脊髄減少症となり,周囲の理解が不足することで本人が二重に苦しんでいる現状を訴え,社会の理解と対策を求めている。