センター1日目お疲れ様でした。出来についてはいろいろな想いはあるでしょうが、それは今考えず、ひたすら明日に向けでがんばりましょう。
 本日夕方のこのメルマガの発信に加えて、明日当日朝は、チェックリストを発信します。またセンターの2018年・2019年の過去問解説も含めてサイトに載せてありますのでご覧ください。


新課程教科書で重視され、過去問出題例もあるアメフラシのえらひっこめ反射についておさえておきましょう。問題形式でなく知識の整理です。

 





 
★えらひっこめ反射

アメフラシの@水管に接触刺激を加えると、水管感覚ニューロンにA活動電位が発生し、それが軸索末端に伝わると、
B電位依存性カルシウムチャネルが開いてCa2+が流入し、その結果、シナプス小胞からC神経伝達物質が出ます。
するとそれをえら運動ニューロンの細胞膜が受け止めD活動電位が発生し、Eえらひっこめ反射がおきます。これは接触刺激に対する防御です。

★「慣れ」
 しかし、この刺激を繰り返すとBカルシウムチャネルが不活性化され、また、シナプス小胞が減少し、
C神経伝達物質の量が減少し、えらひっこめ反射が起きにくくなります。さらに長期にくりかっされると、シナプス小胞が開口できる領域も減少し「長期の慣れ」が起きます。

★脱慣れ・鋭敏化
 慣れを起こしたアメフラシの尾部に電気ショックを与えると、ひっこめ反射が回復します(脱慣れ)。
さらに強い電気ショックを与えると、いつもよりも弱い刺激に対しても反応が起きます。(鋭敏化)
 
 これは尾部からの感覚情報を受けた介在ニューロンが水管感覚ニューロンの神経終末とシナプスを形成し、
そこに神経伝達物質が出されます。すると水管感覚ニューロンの活動電位をもとに戻すカリウムチャネルが不活性化し、
活動電位の持続時間が長くなります。するとCa2+流入量が増え、より多くのシナプス小胞が開口し、
えら運動ニューロンへの伝達物質も増えて反応が増強される。(更に水管感覚ニューロンの軸索末端自体も増加し、反応を強めることがある)