問1 感覚刺激による神経の興奮が脊髄・延髄を通って大脳に入る前、それが経過する場所は?





答 間脳視床
解説 視床下部は自律神経系・内分泌系の総合中枢であるが、視床は感覚の中継センター。ただし嗅覚だけは視床を経過せず大脳に直結している。


問2 左半身・右半身の感覚器への刺激をつたえる神経の興奮は、脊髄か延髄で交差(クロス)し左右逆転する。その結果、左半身の感覚は右脳へ、右半身の感覚は左脳に伝えられる。
 温度覚・痛覚と触覚(圧覚)はそれぞれどちらで交差(クロス)するか?






温度覚・痛覚ー脊髄
触覚(圧覚)−延髄

 

問3 左脊髄の途中(延髄の少し下)が損傷した場合、感覚できなくなる感覚は、どの半身側のどの感覚か?




答 右半身の温度覚・痛覚、左半身の触覚(圧覚)

解説
 次のイラストのイメージを抑えよう。



 
温度覚・痛覚を「火(やけど)」のイメージで「赤」。触覚(圧覚)のイメージを(室温に放置した)金属に触った時に「ひやり」とした感覚のイメージで「青」にした。
 そして、温度覚・痛覚は脊髄で交差し、触覚(圧覚)は延髄で交差することを描いたのがこの図である。
 この絵を試験の時簡単に描き、左脊髄の途中(延髄の少し下)を遮断してみると、それで阻害される情報は「右半身の温度覚・痛覚、左半身の触覚(圧覚)」であることが図で確認できる。

この図のイメージを別の「置き換え」で補強したい。
理科実験室で扱うガスバーナーは使用前は金属は「ひんやりした」冷たさを「触覚(圧覚)」で感じる。
 一方ガスバーナーやゴムホースを通過し、最後には炎になるガスは「熱い」(やけどすると「痛い」)イメージである。
 ゴムホースからのガスは交差しガスバーナー底部で中央に入り、それ以降はそのまま上にお上昇して炎となる。
 ガスバーナーの金属は左・右とも垂直であるが、ガス(炎)の出口のところでは、左右がふちでつながる。この図的なイメージを何度か見て印象ずけると自然にどちらが、どこでクロスするか会得することができると思います。