1 緑色植物の細胞において光合成(photosynthesis)が行われる細胞小器官(organella)は何か?その細胞小器官の膜構造(内腔も含む)と基質部分をそれぞれ何というか?





答 葉緑体(Chloroplast)
膜構造(内腔含む)ーチラコイド 基質ーストロマ(stroma)

問2 緑色植物型光合成の反応式を書け。






6CO2+12H2O+光エネルギー→
C6H12O6+6O2+6H2O


問3 光合成はチラコイド膜で起こる前半の反応と、ストロマで起こる後半の反応に分けられる。今日は前半の反応を扱う。光のエネルギーを受け取りながら、チラコイド膜を電子が移動する反応を何というか?
光エネルギーを受容する反応系が2つあるがそれぞれ何といい、どの順に電子が移動するか?







 電子伝達系(好気呼吸の第3段階と同じ名称である)
 光化学系2(本当はローマ数字であるがメルマガでは文字化けするためこの表記にした)→光化学系1

解説 発見順序から1・2と命名したが、実際の反応系での並びは2・1であることがのちにわかった。

問4 この前半で分解される物質は何か?また生成されて後半の反応に送られる物質を2つ書け。






答 分解される物質 水(H2O)
生成される物質 ATP、NADPH+H+

問4 図を思い浮かべながら(手元に紙と鉛筆がある人は書いてみてください)、チラコイド膜で起きる反応の流れを説明せよ。







 



   光エネルギーを光化学系1の反応中心クロロフィルを受け取ると、電子が出される。光化学系1では水がH+とe−とO2に分解され、e-は電子を失った反応中心クロロフィルに渡される。
 電子の動きを図では赤で示した。電子はタンパク質複合体を経て光化学系2に渡され、そこでも光エネルギーを受け取る。その電子は光化学系1の隣にあるNADP+還元酵素によってH+とNADP+と結合し,NADPH+H+となる。
 この電子伝達系の流れと同時にストロマにあったH+がチラコイド内腔に輸送され、チラコイド内腔のH+濃度が高くなる。(図では水素の動きを青で書いた)。H+が、高濃度となったチラコイド内腔からストロマに戻る際、ATP合成酵素によってATPが合成される。

NADPH+H+とATPが後半の反応にどう利用されるかは次回。