本日より夏休みいっぱい発信にします。内容は前期の1分野を発信しながら、後半では進化・系統を扱う予定です。

問1 生物の体を構成する主な生体構成物質を6つ答えよ。







水・タンパク質・脂質・炭水化物・核酸・無機塩類

解説
 生物の体の70%は水である。その他の成分としては「家庭科」「学校給食」などで学ぶ3大栄養素(タンパク質・炭水化物・脂質)の他、
家庭科ではミネラル(mineral)とも呼ばれる無機塩類。Na+、K+、Ca2+などイオンのことである。
 なお脂質(lipid)は、狭くとらえた脂肪(fat)(中性脂肪,
neutral fat)の他、その構成単位である脂肪酸(fatty acid)やリン脂質・糖脂質なども含む総称であり、生物学では「脂肪」でなく「脂質」の用語を使うほうがよい。
 核酸(DNA・RNA)は少量であるなどの理由で、家庭科では無視されることが多いが、生物学では重要なので6大構成物質に加える。

問2 動物細胞・植物細胞に含まれる物質の中で、一般的にそれぞれ多い順に3つあげよ。






動物細胞ー水・タンパク質・脂質
植物細胞ー水・炭水化物・タンパク質

解説
両者とも水が最多である。タンパク質は英語でproteinという。「pro-第一の、teinもの」というように、酵素や体内の分子の中でも重要な働きを担うものが多い量も多く2位となる。動物では脂質が3位となる。
 ただし植物細胞ではセルロースという炭水化物でできた細胞壁が存在するのでタンパク質より多く、3位がタンパク質となる。
 4位以下は少ないので順番が聞かれることはあまりない。

以下円グラフのようになる。%は生物の種によって異なるので、上位3位の順番がわかればよい。(量が少ないため核酸は円グラフの中には書いていないが存在する。)





 



 






6生体構成物質の構成元素を図の下部に示した。
水と無機塩類以外は炭素を含み炭素骨格でできている分子、そして側鎖などにHやOHを含むので、CHOが主体の分子で「有機物」と総称される。
 その中でもタンパク質と核酸はN(窒素)を含むので結城窒素化合物とも言われる。
 なお脂質の多くはCHOのみであるが、脂質の中のリン脂質にはリンと窒素が含まれる。
 タンパク質の構成単位であるアミノ酸の中にはS(硫黄)を含むものがあるので、タンパク質はDを含み、核酸は分子の背骨の部分にP(リン)を含む点が