セントラルドグマとは何か?説明せよ。提唱者は誰か?



答 遺伝子の発現のしくみ。DNAの塩基配列の情報を、mRNAが写し取り(転写・transcription)、次にそのmRNAの情報をリボソームなどが読み取り、タンパク質のアミノ酸配列を作っていく(翻訳・translation)しくみ。
クリック(フランシス・クリック)が提唱。


問2 遺伝子が働く(DNAが転写され細胞質へ翻訳のために情報を送る)上流域の様子を示した図の@〜Hに適語を入れよ。
@は細胞膜を通過するリガンドを2種類
DはDNA上で赤で示した領域
GはFからHの作る作用を示す。









 










 




@ステロイド(ホルモン)・チロキシン
A調節タンパク質(転写因子)
B基本転写因子
CRNAポリメラーゼ
Dエキソン
Eイントロン
FmRNA前駆体
Gスプライシング
HmRNA(成熟mRNA)

解説
 リガンド(他の細胞などから分泌され、その細胞に受け止められる物質の総称)がタンパク質などの場合、シグナル伝達を経て、またステロイド・チロキシンの場合は直接核内レセプターに結合し、それがA調節タンパクとして、遺伝子の上流域(転写される場所の前)に結合する。
また核内にもともと存在する基本転写因子が、転写領域のすぐ前(プロモーターという)に結合すると、このAとBの結合したところに、
CRNAポリメラーゼ(合成酵素)が結合し、DNAの片側の鎖をmRNA前駆体に相補的に読み取る。
 DNAにはエキソンとイントロンがあるが、mRNAではその区別なく全体が転写される。
その後、核内でイントロン(図の黒)部分が切り出され廃棄される
スプライシングがおき、エクソンだけをつなぎ合わせ、キャップ構造とポリAテールというAを持つヌクレオチドが並んだしっぽ(保護構造)が付加されたmRNA(成熟mRNA)となり、核から細胞質に移行しリボソーム上で翻訳される。