★設問1 次の図はアカパンカビのある栄養要求性突然変異に関し、4つの変異種が存在することが、
最少培地に加えた物質によって生育ができるか否かを調べた図である。
 ただ資料の一部が消失したため、最少培地で育てた時に培地に何が培地に蓄積するかどうかを調べた。
 また、変異株1,3,4については、図の上にあるようにお互い近接するように3角形の辺にそれぞれを塗りつけた
最少培地で生育できるかどうか調べた。赤の部分は生育し、黒の部分は死んだ。
 この表から最少培地に存在する前駆物質からABCDが合成されていく順序を求めよ。また変異株1234は、そのどの合成過程の酵素を指定する遺伝子が変異したのか?





 










 














前駆物質
↓←変異株2で変異

↓←変異株4で変異

↓←変異株1で変異

↓←変異株3で変異


解説
 さて、アカパンカビのアルギニン要求性突然変異で次のような表
があると、すべて解釈ができることを全て一昨日学んだ。

・少オシア
野++++
1ー+++
2ーー++
3ーーー+



さて設問で出題されている図は、3点が違う
1、+ーが規則的に並んでいない
2、変異株や、物質の順番もでたらめである
3、情報が欠けているものもある。

解き方は以下のようになる。
1、野生株・最少培地も含めて考え、規則正しく並びかえすると、必ずn×nの規則正しい表になるはずである。
 したがって、まず「あるべき規則正しい図」を書く。

・少????
野+++++
?ー++++
?ーー+++
?ーーー++
?ーーーー+

2、最初の表に野生株がないことを補って考える。ただし、ADが表に書かれていないことも補って考える。

・少BCAD
野+++++
1ー+−??
2ー++??
3ー+−??
4ー+−??

3、Bは縦列で+5つ、Cは縦列で+2つなので、理想の規則正しい図で縦列がその数の位置におさめ、AとDの位置は?としておく。
 

・少C??B
野+++++
?ー++++
?ーー+++
?ーーー++
?ーーーー+

4、縦列で?の位置は元の表にはないのでそれを除外して書くと
以下のようになる。すると横列で野生の下が変異株2とわかる。

・少CB
野+++
?ー++
?ーー+
?ーー+
?ーー+



・少CB
野+++
2ー++
?ーー+
?ーー+
?ーー+

5、次に変異株1,3,4の最少培地での三角培養実験結果からその位置を推定する。3からにじみ出た物質が1と4を助け、1からにじみでた物質が4を助けていることがわかる。
 理想的なゴバン目表で、より下の位置に存在する変異株は最少培地の前駆物質からより多く反応した物質を作ることができるため、より上の位置に存在する変異株を助けることができる。
したがって
この三角実験から
1・3・4の位置関係は




の順序とわかる。

・少C??B
野+++++
2ー++++
4ーー+++
1ーーー++
3ーーーー+

5、最後に変異株1を最少培地で育てた時Aが蓄積すること、
変異株3を育てた時Dが蓄積することから

・少CADB
野+++++
2ー++++
4ーー+++
1ーーー++
3ーーーー+

と完成した。

ちょっと最初は戸惑うかもしれませんが、定番の問題で一度慣れてしまうとパズルのように解けます。