10連休も今日で終わりですね。暖かく過ごしやすい天気の中、勉強ふぁんばって。

細胞分裂をしているある組織を一時的に3H−チミジンを添加した培地に短時間のみ入れた後、そこから除去し、通常培地に移した。そしてその後、分裂期の細胞の何%に放射性が観察されるかを調査し、グラフにしめしたのが次の図である。細胞周期の長さとG1期・S期・G2期・M期の長さを求めよ。(酪農学園大問題)
(ただし、問題そのものには円の図はない。この円の図はあとから説明に使う。本メルマガは図が1つしか添付できないため、それも添付して書いたが、本来は折れ線グラフのみと考えて解いてほしい)










 










 



 





 













答 細胞周期22時間 G1期 6時間 M期 2時間
S期 6時間 G2期 8時間

解説
 3H−チミジンはDNAの原料であり、短時間入れるとS期のみに取り込まれる。それを細胞周期の各時期の時間比を中心角の比にして、円盤状に書いた図において、S期の弧に図のように赤の→を書いて示す。
 その後3H−チミジンは除去されるため、その赤い→が細胞周期を回転していくものがM期にどう到達したり、外れたりするかを考えていけばよい。
 まず細胞周期が1回転すると、グラフが同じ位置に来るため、EとAの差
28−6=22時間
が細胞周期とわかる。

次に@(0時間)と、A(M期に放射性が観察されはじめた6時間)の差の意味を考えてみる。@における→の先端はG2期の始め(S期の終わり)、
Aにおける→の先端はG2期の終わり(M期の始め)に位置するので、この6時間はちょうどG2期に相当するとわかる。

AとBの差(2時間)は、M期の最初に→の先端が差し掛かった時期(A)とM期の最後に→の先端が差し掛かった時期なので、その差はM期に相当する。

Cは→の最後尾がM期の最初を外れ始めた時期であり、@では→の最後部はS期の始まりに相当するので、Cと@との差12時間は、S+G2となる。
G2=6なので、Sは6時間となる。

G1期は
「全体細胞周期−(S+G2+M)」なので
=22−(6+6+2)=8時間