★設問1 免疫・食作用に関わる血液細胞を白血球と総称する。免疫とは、侵入した抗原の特徴を
見分けながら攻撃する作用で、食作用とは、特に特徴を見分けずに攻撃する作用である。
両者をひっくるめて「免疫」と総称することもあり、その場合、両者を区別するために

・(狭義の)免疫=特異的免疫=後天性免疫
・食作用=非特異的免疫=先天性免疫

ということもある。つまり設問ごとに微妙に呼称が異なるので、出題者の呼称に合わせてほしい。
 本設問では「免疫(特異的免疫)」「食作用(非特異的免疫)」と呼ぼう。
 白血球をその役割や特徴から3グループ(そのうち1つはその中の大多数を占める細胞の名称)
に分割した時、それぞれ何というか?それぞれの役割は主に上記2つのうち、どちらか?あるいは両方か?
 またその顕微鏡下の形状(核の様子)は左・右のどちらか?
また白血球全体に占める割合はそれぞれ何%か?









 


 






(考える)



単球(マクロファージ(大食細胞)と樹状細胞)
ー免疫(特異的免疫)・食作用(非特異的免疫)両方
ー左(核が丸い)
ー5%

好中球(顆粒球の大部分を占める)
ー食作用(非特異的免疫)
ー右(核がくびれる、多形核白血球という)
ー60%

リンパ球
ー免疫(特異的免疫)
ー左(核が丸い)
ー35%

解説
137で説明したように

血球は
・赤血球(核なし、中央のくぼんだ円盤状、8μm)
・血小板(核なし、2μm)
・白血球(核あり、15μm)

に分類されるが、、「白血球」は、赤血球・血小板以外の細胞の総称であり、様々な細胞がある。

・単球(マクロファージと樹状細胞)
・顆粒球ー好中球・好塩基球・好酸球
(中性・塩基性・酸性色素に染まる性質)(大部分は好中球)
・リンパ球ーT細胞・B細胞・NK細胞

に分類され、上記のような役割分担をしている。進化的には、「単球」が最初に出現し、その後、「好中球」「リンパ球」が分岐したと考えられている。

 なお、リンパ球はリンパ液・リンパ節に多いのでその名称があるが、血液中にも存在するので注意。

なお好中球の核はくびれているだけで複数存在しているわけではない。(多形核白血球という)

★設問2 赤血球・血小板・白血球などの細胞は、どこで分化するか?分化の原型の細胞を何というか?


(考える)



骨髄
多能性幹細胞
(すべての血球の大元の幹細胞である)

★設問3 赤血球・血小板・白血球免疫を英語で書け


(考える)



赤血球ーerythrocyte・red blood cell
血小板ーplatelet
白血球ーleucocyte・leukocyte・white blood cell
免疫ーimmunity

解説
血小板(platelet)は小さな板状(plate)のものの意味。letが小さいをを示す接尾辞。
なお血小板=plateletが知識として問われることはないが、後の3単語は知っておいたほうがよい。

erythroーは「赤い」を示すギリシャ語、cyteは細胞を示すギリシャ語。
leuco-.leuko-は「「白い」を示すラテン妓。