あしたのためのその146(12月7日)〜血液凝固〜








市谷の方、昨日で後期生物授業最終でしたね。お疲れ様でした。
千葉の方、今日が後期生物最終授業です。そして昼休みランチタイムも最終があります。緩和ケア医の小澤竹俊医師。ランチタイム終了後、小澤医師とジョナサンに昼食食べに行きますので、一緒に来たい方はどうず。

★設問1 血しょうタンパク質の比率は血しょうの何%か?血しょうタンパク質を多い順に3つあげ、その役割を書け。





8%
@アルブミン 物質の保持運搬・浸透圧の維持
Aグロブリン 免疫に働く抗体
B血液凝固因子 血液凝固

@ABはそれぞれ複数のタンパク質の総称である。


設問2 血液凝固の流れを示した図の記号に適切な語を入れよ









 









。↓



(考える)



1血小板
2トロンボプラスチン
3Ca2+(カルシウムイオン)
4プロトロンビン
5トロンビン
6フィブリノゲン
7フィブリン
8血餅(ぺい)
9血清

★設問3
3(Ca2+除去)、
5(酵素トロンビンの活性阻害)、
7(フィブリンの絡みつき阻害)で血液凝固を防止する方法を
書け。特に5については2つ書け。



(考える)



・3(Ca2+除去)ークエン酸ナトリウム・シュウ酸ナトリウム添加
(クエン酸Ca,シュウ酸Caとして沈殿させてしまう)

・5(酵素トロンビン阻害)
−低温に保存し酵素活性をおさえる。
ーヘパリン(肝臓で合成)・ヒルジン(ヒルが作る物質)添加

・7(フィブリンの絡みつき阻害)
ーガラス棒でかき混ぜる



★設問4 血しょうと血清の違いを成分にも言及して書け



(考える)



血しょうは生体内での血液の液体成分であるが、
血清は血液を凝固させた後に、
残った液体成分である。
したがって血清は血しょうからフィブノーゲン(やCa2+・プロトロンビン)が除かれており、
もう凝固しないため、医療・研究用に使用される。

★設問5 体内における微細な内出血は血液凝固の後、しばらくして損傷部位が回復すると、
過剰な凝固物(実験的には上記のように「血餅」というが、生理学的には「血栓」という用語を用いる)は、溶解する。
これを線溶(線維素溶解)という。
線維素はフィブリンを示す。線溶系で働く物質名と、その前駆物質名を答えよ。



(考える)



プラスミン
プラスミノゲン

解説(発展)
突然の心疾患(脳疾患)には心臓(脳)の血管に血栓ができることが容認の1つになる。
したがって初期治療でプラスミンを緊急に供給させる必要がある。そのため初期治療薬
tPA(tissue plasminogen activater、組織プラスノゲン活性化因子)が使われることがある。
tPAは心疾患(脳疾患)関係の治療薬として有名。