★設問1 以下の図はのABCは長日植物・短日植物・中性植物のどれを示すか?また長日植物・短日植物については限界暗期は何時間か?










(考える)




A長日植物 12時間(見え方によっては13時間も可)
B短日植物 8時間(見え方によっては9時間も可)
C中性植物

解説
 グラフが垂直に立ちあがっている時間は、「開花までの日数が無限になる=開花しない」と考える。
 一方、グラフが30日や60日で水平になっている部分は
「(30・60日たてば)確実に開花する」よ考える。

するとCは明暗条件に関わらずいつでも(60日経れば)開花できる植物で中性植物である。

Aは明期12時間以上(暗期12時間以下)で開花できる「短暗植物」=長日植物である。

Bは明期16時間以下(暗期8時間以上)で開花できる「長暗植物」=短日植物である。


問題によっては横軸が「暗期の長さ」になっていることがある。すると解釈が本設問とは逆になるので注意。

★設問2 グラフは1日の明期4時間以下では途切れているのは何故か?



(考える)




1日の明期4時間以下では、光合成の絶対量が不足し、(花芽形成の有無以前に)枯死するので実験対象とならない。

解説
 グラフによっては4時間付近の部分で急に上に立ちあがるグラフにしている場合もある。その場合も同じ解釈である。つまり明期が短すぎる場合は、短日・長日の論点以前の問題である。

★設問3 様々な条件でアイウの植物を育てた。その条件に中の連続暗期の長さのうち長い時間のほうを抜き書きして結果を、花芽形成○、形成せず×の表にすると以下のようになった。

連続
暗期
・・アイウ
8h○×○
10h○○○
12h○○○
14h×○○
16h×○○

アイは限界暗期何時間の長日植物か短日植物か?
なお限界暗期の可能性の幅がある場合は中間値で答えよ。




(考える)




ア長日植物、限界暗期13時間
イ短日植物、限界暗期9時間

解説
 アは短暗で○→長日植物とわかる。限界暗期は○と×の境界なので、
12〜14hのどこかで中間値は13時間。
 イは長暗で○→短日植物とわかる。限界暗期は○と×の境界なので、
8〜10hのどこかで中間値は13時間。

実際の入試問題はこのようにして出題されるわけではない。様々な明暗繰り返し条件の実験が設定される。
しかし明期は無視し、暗期の中で長い時間のほうだけをこのように表にしてまとめ、
このように解釈すると解けるので、解き方として知っておきたい。


設問4 上記実験で、ウは中性植物と断定してよいか?




(考える)




断定できない。

・・ウ
8h○
10h○
12h○
14h○
16h○


と実験されているが
もし実験を6h・18まで拡張すると

・・123
6h○○×
8h○○○
10h○○○
12h○○○
14h○○○
16h○○○
18h○×○

1の場合、中性植物だが、
2の場合は限界暗期17時間の長日植物、
3の場合は限界暗期7時間の短日植物となる。

こんな意地悪な問題は出されないと思うので、通常の場合は先ほどの設問ウは中性植物と考えて解いても間違いとならないと思うが、
万が一のために頭の隅に留めておいてほしい