設問1 遺伝子A(a)とB(b)は完全連鎖している。AAbbとaaBBの両親の交配で生まれたF1の配偶子分離比を書け。



(考える)



Ab:aB=1:1
(AB:Ab:aB:ab=0:1:1:0)

解説
連鎖が大文字どうし、子文字どうしでなく、大文字・小文字連鎖型になっている点に注意。

★設問2 完全連鎖している遺伝子に関し、
AABBとaabbの交配で生まれたF1の自家受精のF2の表現型分離比を書け。表現型は日本語表記が基本であるが、
この設問の場合[AB][Ab][aB][ab]表記で答えよ。



(考える)



[AB]:[Ab]:[aB]:[ab]
=3:0:0:1

解説
F1配偶子がAB:ab=1:1なので
F2ができるゴバン目表は以下のようになる。
-- AB ab
AB AABB AaBb
ab AaBb aabb

★設問3 完全連鎖している遺伝子に関し、AAbbとaaBBの交配で生まれたF1の自家受精のF2の表現型分離比を書け。[AB][Ab][aB][ab]表記で答えよ。



(考える)




[AB]:[Ab]:[aB]:[ab]
=2:1:1:0

解説
F1配偶子がAb:aB=1:1なので
F2ができるゴバン目表は以下のようになる。
-- Ab aB
Ab AAbb AaBb
aB AaBb aaBB

★設問4 
遺伝子A(a)とB(b)は連鎖し、組換え率20%である。AAbbとaaBBの両親の交配で生まれたF1の配偶子分離比を書け。



(考える)



AB:Ab:aB:ab=1:4:4:1

解説
 最初はAbとaBが連鎖している。20%組換えなので、80%は組換えがない。20%:80%=1:4である。

下図のように、連鎖する遺伝子について
AAbb×aaBBのF1配偶子の場合は、AABB×aabbのF1配偶子の場合と考え方は同じであるが、
記号の組み合わせは異なり、異なる結果が出るので注意が必要である。












 


















 




 





★設問4 AとB両方で紫になる遺伝子について、白い品種のスイートピーと別の白い品種の
スイートピーを交配したらF1は全て紫となり、F2で紫:白=9:7であった。親として使った最初の2種の白い品種の遺伝子型は何か?



(考える)



AAbb×aaBB

解説
F2を9:7にする両親にはAABB×aabbもあるが、これでは紫と白になってしまうので、親が両方白い品種だったということと矛盾する。

★設問5 Yが黄色遺伝子、Iが抑制遺伝子とする。
白まゆのカイコと黄まゆのカイコ
を交配したF1どうしを交配してF2を得ると、白:黄=13:3であった。最初の白まゆと黄まゆの遺伝子型を答えよ。



(考える)



白まゆIIyy×黄まゆiiYY

解説
F2で白:黄=13:3とする両親はIIYY×iiyyもあるが、これでは両方白まゆとなるので設問の設定と矛盾する。


受験生は 問題文は無意識にAABB×aabbで出題されていると思いこみがちだが、このようにAAbb×aaBBで出題されることもあるので注意。