昨日は台風の中、全国模試お疲れ様。鉄道の運転停止予告などがあり試験会場によっては試験時間の繰り上げなど変則的な対応となりましたが、模試の内容はしっかり復習してください。

頻出のニワトリ翼芽・ZPAについて設問ではなく、解説します。









 








 


 

@ニワトリ翼芽(翼の原基)は、内側(茶色)の中胚葉とそれをおおう外胚葉(頂堤)からなる。
頂堤があると、中胚葉の伸長を許容的誘導をし、中胚葉の中には骨が形成され、特に先端には3本の指が形成される。
 第1指は痕跡的なので、前方から後方に向けて第2・第3・第4指が形成される。

A頂堤を欠くと、中胚葉部分は伸長できない。

B翼芽の後方つけねにはZPA(zone of polarizing activity、極性化決定域)があり、そこから誘導物質(レチノイン酸)が分泌され、近いほど高く、遠いほど低い濃度勾配ができる。その濃度が高いある濃度で第4、中程度のある能動で第3、ある低濃度で第2指が形成される。グラフで赤丸で示したうちに形成される。

C他から前方にもZPAを移植すると、本来のZPAと移植ZPAからそれぞれ濃度勾配ができ、前方より4・3・2・2・3・4の鏡像の指ができる。

D移植ZPAを中位に移植すると、2つのZPAからの誘導物質の重なり具合により様々な指が形成される。
図の場合は4・3・3・4・3・2であるが、移植ZPAが本来のZPAに近と重なり濃度が高くなり、前方部分は4・3・4となったり、4・4となったりする。(問題に誘導があるのでどうなるかは示され、このグラフの重なりの濃度勾配を書かされる問題が比較的多いです。)