★設問1 ウニ(カエル・ヒト)で未受精卵の細胞膜内は+−どちらの電位となっているか?







ー(マイナス)

通常状態ではNa+が細胞外、K+が細胞内に輸送されるナトリウムポンプの働きに加え、Na+を外→内と受動輸送させるナトリウムチャネルが閉じ、K+を内→外へと受動輸送させるカリウムチャネルは開いているので、K+が流出した分、細胞内がー(マイナス)となっている。

★設問2 ウニが受精した時、0.1〜1秒程度で多精拒否をするたに何がおきるか?



答 ナトリウムチャネルが開き、膜内電位を逆転(−から+)させる。このしくみを受精電位ともいう。


下グラフの通り。



 




★設問3 受精時に人工的に細胞内電位を−に帯電させたまま保持させるとどうなるか



答 2つめ以降の精子が侵入する多精がおきる。


★設問4 未受精卵を人工的に膜内電位を+になるようにさせると精子の侵入はどうなるか?




1個めの精子も侵入できない。

★設問3 受精電位のあとおきる多精拒否のしくみを説明せよ。




答 受精膜を形成する。 
(精子侵入により、細胞膜内のGタンパク質が活性化され、iP3(イノシトール三リン酸)が活性化される。IP3は小胞体からCa2+を放出させ、Ca2+が上昇すると、細胞の内側の膜である卵細胞膜表層に存在していた表層粒を崩壊させる。(すると卵黄膜と卵細胞膜の間ににじみ出た物質が浸透圧を高め、まわりから水を吸水することで卵黄膜が受精膜として浮き上がり多精拒否を確実にする。)