★設問1 糖尿病を英語で何というか?




(考える)



diabetes
(diabetes mellitus)

解説
ギリシャ語源を使って命名された。でdia-通って+betes行進、つまり「通過行進」。糖が体内を通過行進するイメージ。

・dialysys透析(dia通って+lysis分解→血液を装置に通して毒を分解)
・diagnosis診断(dia通って+gnosis知識→医者の知識を通して診断する)

なおmellitusはハチミツの意味で糖が含まれていることを強調する。

★設問2 糖尿病をIDDMとNIDDMに分類することがある。IDDM・NIDDMの意味(日本語訳)と、2型の分類の根拠を説明せよ。



(考える)



IDDM(insulin-dependent diabetes mellitus)
インスリン依存性糖尿病

NIDDM(non-insulin-dependent diabetes mellitus)
インスリン非依存性糖尿病

IDDMはインスリンの不足による糖尿病で、インスリンの血中濃度に依存して症状が現れる。

NIDDMはインスリンの不足よりも、肝・筋細胞のレセプターの不足や感度低下などによる糖尿病で
レセプター病の要素が大きい。インスリンの血中濃度が高くても糖尿病になるので、インスリン非依存性といわれる。

図を参照





 

解説
 IDDM・NIDDMという病型分類と、1型・2型という病型分類は完全には一致しないし、
糖尿病には実に様々なタイプがあるため、100%以下のような話ではないということを踏まえた上で、
受験で必要とされる程度の認識として以下簡単にまとめる。

IDDM≒1型糖尿病≒小児先天性糖尿病(B細胞の自己免疫による破壊)
 糖尿病の数%

NIDDM≒2型糖尿病≒生活習慣病(レセプターの減少・感度低下が多い)≒インスリン抵抗性糖尿病 糖尿病の90%以上。

なお「インスリン抵抗性」とは、
治療でインスリンを投与しても、レセプターの減少・感度低下により、
まるで「インスリンの言うこと
を聞かず抵抗してダダをこねているように効きにくい」というニュアンスである。

実際の生活習慣病の場合は、インスリン抵抗性(レセプターの減少・感度低下)と、B細胞のインスリン分泌不全が連動することもある。

★設問3 NIDDMのあるタイプでは、血中のインスリン量が、健康状態の人より増えていることがある。なぜか?



(考える)



インスリンが働きにくため、血糖が減少しにくい。B細胞のインスリン分泌機能には異常がない患者の場合は、
B細胞が高血糖状態の持続を感受し続け、血糖を減らすために更にインスリンを分泌し続けるため。

解説
B細胞の働きも同時に鈍っている人はこうはならない。