問1 細胞膜はリン脂質が主成分である。リン脂質を通る形での細胞膜内外の物質の移動は何というか?またどのような物質が移動可能か?






単純拡散(受動輸送の一種)
水(量・速度的には大きくない)
エタノール(低分子・脂溶性でもある)
尿素(低分子の中でも比較的大きい分子のため移動に時間がかかる)
中性脂肪・ステロイドなど脂溶性物質

問2 リン脂質を通らないような高分子や電荷を帯びたイオンでも透過できる構造はどのような成分か?





タンパク質(膜輸送タンパク質)

問3 濃度差に従ってイオンを通す膜タンパク質を何というか?
またイオン以外の特定の物質を通す膜タンパク質を何というか?
またその時の輸送を何というか?





イオンーチャネル
イオン以外ー担体(輸送体・トランスポーター)
促進拡散(受動輸送の一種)

解説
単純拡散と異なり、その物質を専門に通す構造を作ることで拡散を促進しているので「促進拡散」という。ただし、高濃度→低濃度の自然の流れにしたがった拡散であり、エネルギーは不要で「受動輸送」の一種である。

問4 2000年代初頭に、水分子を通すタンパク質構造が発見された。このことにより、水分子の単純拡散では説明できない水分子の短時間・大量移動のしくみがわかった。この構造の名称と発見者をかけ。





水チャネル(アクアポリン)
アグリ博士

問5 濃度差に逆らって、低濃度側→高濃度側に物質を移動させる構造を何というか?具体的に一例を書け?またその働きを何というか?エネルギーを供給する物質は何か?





ポンプ
ナトリウムポンプーNa+を輸送
能動輸送
ATP
(細胞内側で分解される)

解説
 ナトリウムポンプは細胞内から細胞外にNa+を移動させるとともに、K+を細胞外から細胞内に移動させる。
ナトリウムポンプは輸送イオンやATPを分解する作用から
Na+K+ ATPアーゼ
という。

以上を図示した以下の図をよくみておいてください。