2/17(日) 11:10配信 毎日新聞

奈良先端科学技術大学院大(生駒市)の久保尋之助教(情報科学)らの研究チームは、人工知能(AI)でアニメのキャラクターを自動彩色する技術をアニメ製作会社と共同開発した。

AIに同一キャラクターの画像1000コマ前後を深層学習させ、胴体や目、ほおの赤みなどを線画から認識できるようにして色付けさせる。

アニメ業界の人手不足は深刻化しており、AIで製作を支援するシステムの構築を目指している。

研究では、製作会社の協力で人気アニメに登場するキャラクターを利用。キャラクターが単独で描かれた画像や彩色前の線画を利用し、AIの深層学習に役立てたという。

実際のアニメは、例えば胴体などを3色の同系色で描いて陰影をつけるが、今回は同一領域は同一色にしてハードルを下げた。このため彩色はやや単純化されている。

また、キャラクターごとに深層学習する必要があり、それぞれ多数のデータが必要。登場する場面の少ないキャラクターでは困難だが、レギュラー出演しているキャラクターなら可能性が高くなる。

アニメ大国の日本だが、アニメーターの低賃金や働き方改革が課題になっており、生産効率の向上が求められている。久保助教は「色を塗る作業は仕様書に従って行われており、創造性があまり要らない。

こうした作業はAIに任せ、アニメーターはより創造力が必要な仕事に力を傾注できるようにしたい」と話している。