キツツキと雨

映画を封切りの土曜日に
ひとりで見ました

小さな村にきた映画撮影隊
その映画監督と
村の人たちの交流を描いた
コメディ

とてもよかった
じ〜んとしました

どんどん世の中
早くなっています

ニュースは
多分 今 1本
アナウンサーの読みで20秒くらいが
適当とされている

テレビのバラエティは
おそらく数十秒に一回は
笑わせる場所をつくらないと
視聴者に逃げられると考えて
作っているはず

すべてが秒単位で
動いています

映画も
どうもあわただしい
コメディにしても
笑わせよう笑わせようとして
あざとい
わざとらしいものが多い

そのわざとらしいのが
どうも苦手です

この
「キツツキと雨」
そういった
あわただしさ
わざとらしさを微塵も感じませんでした
ひとつひとつのカットが
長く
その長いものの間にどういうことを
表現しようか計算されている

その計算された「ずれ」が
笑いを呼ぶ

クスクス笑って
あははと笑って
ちょっとジーンとして
グスリとウルウルして
気が付いたら
2時間20分が過ぎていました

映画ってこういうものじゃないのかな〜
こういう映画っていいなと
しみじみ感じました

2時間20分という長さを
キチンと計算して
いろいろな整合性を考えて
プロがキチンと作った
コメディを堪能しました

こういう映画をつくれる職人が
日本の映画界に
今いて
それを千数百円で
自宅からそれほど遠くないところで
見ることができる幸せを感じました

生きててよかったざんす
この映画を見るためにも

おヒマがあれば
見てほしい
見て
どこがおもしろかったとか
なんであんなに誉めるのかわからないとか
いろんな感想を聞いてみたい映画でした

みやざわまき