大学のころ
いりびたっていたコーヒー屋のおばちゃん

ひょんなことから
連絡をとり
思い切って
土曜日に
午後 悪友とともにいってきました
20数年ぶりの再会

75才
お年は召しておいでですが
言葉もはっきりしているし
いろいろおぼえているし
カクシャクという言葉がまさにピッタシ

そもそも
おばちゃんはボクらをどう思っていたんですかと
問うと
「最初はね〜
 この人たち何をしているんだろうって思ったわよ
 何時間も何するわけでなく
 ぼ〜っとしていて
 でもね なんだかあなたたち
 ふたりは憶えているのよね」とのこと

そうだ
そうなのだ
当時ボクはホントに自分が何をしたらいいかわからず
何もせずにコーヒー屋で
何時間も何時間も
来る日も来る日もぼんやりしていた

今でも憶えているのだが
最高で7時間喫茶店に居続けたことがある

これって
睡眠時間より長い

おばちゃんは
「宮沢君たちが来るって聞いて
 もう数えたら
 あなたたち40才すぎでしょ
 会社でも
 どんなに仕事しているんだろうと思って
 偉くなったんだろうな
 そんな方たちと私みたいなおばあちゃんが
 話があうのかしら
 なにか話があるかしらと思っていたけど
 あってしまうとあったとたんに
 昔と変わらないんだわって感じるわ
 あいかわらず
 ぼんやりしているけど
 そこがやっぱり魅力だったのよね」
と妙な誉め方されてしまった

年寄りキラーと呼んでくださいな
若い女性にはわからないのよね〜
この魅力って

ぼんやりぼんやり

とほほ

もうお店はたたんでしまったそうですが
特別に当時と同じコーヒーを
いれていただきました

喫茶「ボヘミアン」
昭和の香りがする
ちょっと濃いめのコーヒーは
昔とかわらない味でした

またいくね おばちゃん

みやざわまき