・・・ソファーに登れなくなった次の日にさ、飯食えなくなっちまって、昨日はもう立てなくなっちまったんだ。
ソファーの前で寝てる俺を抱き上げてルー？ルー？ってまだ生きてるっつうの！
でも母ちゃんが、きっと今日が最後の１日だから皆で抱っこしてあげよう！なんて父ちゃんや娘に言い聞かせてるからさ・・・何だか俺もそんな気分になっちまってな（笑）。
昨日はさ、父ちゃんも母ちゃんも家にいたから、朝から交代で１日中ず〜っとみんなが膝に乗せて撫でてくれてさ・・・気持ち良かったな〜。
こっちは息するのに精一杯だってゆうのに、お水飲ませてあげるってスポイト買って来て、生きてるウチに死に水ってのは昔の話だろ？まったく無理矢理水飲ませるからむせちまったよ！もうっ！
いつまで頑張ってんだ、いい加減こっち来い！って、兄ちゃんが迎えに来てくれたからさ、俺もそろそろ空の上で暮らすことに決めたんだ！
茶ぁさんや別嬪さんやみんなには最後まで会えなかったけど、楽しい思い出話をみやげに仲間んとこ行くわ！
兄ちゃんや仲間が墓の中で待ってるから、ち〜っとも寂しくないよ！
寂しくなるのは人間の方だな・・・次女なんか号泣だよ（苦笑）。こんなに大切にされて家族に見守ってもらってお空に行かれるなんざ幸せな一生だったよ〜。
俺のことみんな忘れないどくれよ！それから、家のみんなをこれからもよろしくたのむよ！
またいつか空の上からおじゃまするかもしれないけど、まあお空の世界じゃ新入りだからな、暫くはおとなしくして、梅さんが来るまで男磨いて待ってるとするかな（笑）。
んじゃ、またな！
ひばりヶ丘・ながくらかなえ